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ネットの海で物語る【第11回】受賞を目指して情報収集 2/2

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情報収集その4 「主催側が関わっている記事を読む」

ネットには、数々のインタビュー記事が存在します。
出版社、作家、選考委員……その記事のなかには、重要な情報が記されていることもあるのです。
なかには、自ら探していかないと辿り着けない情報もあるので、常日頃からそのような記事へのアンテナを伸ばしておくといいでしょう。

例を挙げます。
エブリスタ小説大賞・ポプラキミノベル小説大賞では募集の告知に合わせて、物書きのためのメディア「monokaki」で、「どんな作品を求めているのか」「現在のジュニア文庫の現状について」など、編集さんへのインタビュー記事が公開されてます。

■子どもが本と仲良くなる最初の一冊を書いてみませんか?「ポプラキミノベル小説大賞」 門田奈穂子&斉藤尚美&松田拓也
https://monokaki.ink/n/n3d2cb879471a

この記事では、本当に丁寧に求められているものなどが語られています。
これを読んで書くのと、読まずに書くのでは大きな差があるとはっきり言えるでしょう。 賞の開催に合わせて、主催側からこのような記事の発信があることは珍しくありません。

ほかにも、その出版社が取り上げられている記事を読むのもおすすめです。

■スターツ出版、過去最高益を大幅に更新、中計を上方修正 コミック、小説の書籍コンテンツ事業が成長を牽引
https://minkabu.jp/news/3533142

一見、賞の応募に関係ないように見えますが、今そのレーベルがなにに力を入れているのか、ターゲット層がどこにあるのか、なんてことを知ることができます。

記事の他にも、その会社が決算説明資料をweb上で公開しているケースがあります。 業績や伸びているジャンルなどもわかるので、作品作りに活かすことができるでしょう。 本というのは、商売の要素を含みます。(もちろん、そのすべてが商売だけで回っているとは言いません) 流行・ジャンル・売れ筋を知って作品を考えることは、悪ではないのです。

まとめ

今回は私が公募に挑戦するときにしている情報取集の方法をご紹介しました。 主に書籍化を前提とした賞では役立つと思いますので、ぜひ試してみてくださいね。

最後に余談をひとつ。
賞が求めているもの。編集部が求めているもの。
その傾向を知って寄せるのも大切ですが、そのもうひとつ先について考えるのが一番大事だと思っています。
それは、受賞して、書籍化した先に辿り着く読者のことです。

自分は現在、児童に向けた作品を主に書いています。なので
「これを読んだ子どもたちがワクワクできる?」
「ドキドキできる? その子たちの悩みに寄り添える?」
このような視点がないと、作品に対する愛やエネルギーが減るような気がするのです。

自分が好きなもの、面白いものをおもいっきり書くのも創作。 そして、色々な情報を集めて挑戦するのも創作。 どちらの書き方も楽しいし、やりがいがあるものだと思うのです。

次回からは、書籍化の連絡を受けたときの話と、それからした準備などについて話していく予定です。

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■profile
蜂賀三月 (はちが みつき)
小説家。ショートショート、児童書、YA小説をメインに執筆活動を行う。著書に『絶対通報システム~いじめ復讐ゲームのはじまり~』(スターツ出版)、 短編小説収録『5分後に奇跡のラスト』(河出書房新社)など。小説情報メディア 「WebNovelLabo」 を運営。

Amazonのアソシエイトとして、㈱公募ガイド社は適格販売により収入を得ています。