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Look  アートオリンピア2024

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公募ニュース

アーティストがはばたく
未来をつくる
――アートオリンピア
2024

概要と特色

金沢21世紀美術館館長・長谷川祐子等々を迎え、一般財団法人山口文化財団が開催する、平面作品を対象にしたアート公募「アートオリンピア」。 この公募の最大の魅力は破格の最高賞金1000万円に加え、賞金・公平な審査を実現するための審査システムにある。 開催を重ねるごとに活躍する受賞者も増えてきており、まだ五回目の若いコンテストながらアート業界での存在感も大きくなってきた。

飛翔する過去受賞者たち

「真っ黒な石が見ていた風景」でアートオリンピア2022の金賞を受賞した藤原史江。長年、個展の開催を続けていたものの、受賞まではシビアな生活をしていたそう。 瀬戸内国際芸術祭にも招待され制作を行っていたが、同年のアートオリンピア2022の受賞後は母校の名古屋芸術大学に籍をおく一方で、 アーティストとしての活躍が目覚ましく、岐阜や香川などさまざまな場所に作品展示を行うなど、精力的に制作をつづけている。

田中正は一般部門1位を「おかえりなさい」という作品で受賞した。その後は東京・銀座で個展・グループ展を行うなど、活動の幅を広げている。既に彼の絵は画廊で取引されるまでになっている。 昨日の「第41回 上野の森美術館大賞展」でもニッポン放送賞を獲得する活躍ぶり。

アートオリンピア事務局によると、上位入賞者は受賞するだけで新しい仕事が舞い込んでくるような状況だという。 設立されて10年にも満たない賞だが、すでに登竜門としては十分な知名度になってきている。

主催の山口文化財団が運営する熱海山口美術館による作品買上げもあり、作家としての大きな一歩となる美術館への展示も。 ピカソやルノワールといった巨匠をはじめとして数々の作家の作品を収蔵する実力派美術館だ。一般の鑑賞にふれる機会を半永久的に得られるチャンスがある。

「このアートオリンピアによって、世界に認められる作家となり、アーティストとして一生生活できる人生を送って頂ければ、幸いです。」と主催者である山口伸廣理事長は語る。その言葉は、大げさでも何でもない。このコンテストは紛れもなく、アーティストがはばたくための舞台であるのだ。

アーティストのための公平性

■HUB
(才能あるアーティストを発見し、相応しい場所へ紹介)
■Excavation
(グローバルアーティストとなる人材の発掘)
■Practice
(次世代に向けた新たなアートの創出)

アートオリンピアのコンセプトは「HUB・Excavation・Practice」。 芸術家の卵のために用意された3つの柱は、前述のように受賞者たちのステップアップを大きく後押ししてきた。 それを支えるのが独自の点数制によるランキングシステムである。

審査員には金沢21世紀美術館館長・長谷川祐子や、東京藝術大学名誉教授・保科 豊巳などの名だたるアート関係者を複数名招聘。各作品に審査員がリアルタイムで点数をつけながら、審査が行われる。 また、審査の様子はライブ配信されており、ごまかしが効かないシステムだ。 受賞が叶わなかったアーティストも数字という形で現状を知ることができ、次の制作への励みにすることができる。ちなみに山口理事長も絵を書いて出品したそうだが、まったく忖度されず240位だったそう。

審査がブラックボックスになりがちだった旧来の公募と大きく違う点といえる。透明性の高い審査があるからこそ、関係者も結果を信頼でき、公募によるアーティストの応援が成り立つ。

「アートをもっとエキサイティングに」

アーティストインレジデンスを熱海でひらいたり、アート教育事業を展開するなど、アーティストの背中を押し続ける山口理事長。もちろんアートオリンピアは応援のための最も大きな施策のひとつだ。

しかし彼に言わせれば、まだまだ足りないのだ。

アートオリンピアはアーティストを応援する手を緩めない。

「売れない絵ばっかり描いてるんなら、もう辞めたらどうだ」という言葉を、画家たちは東京藝大出てもかけられるんですよ。「30過ぎて食えないから辞めました」なんて話を聞くこともあります。そういうふうに日本のアーティストは潰れていってるわけですよ。藝大出ても芸術家としては食えずに、サラリーマンになっちゃう。それはつまらんなあと思うんです。

だから色々な人にもっとわかりやすく面白さを伝えるために、ぼくはアートをエキサイティングにしたい。

例えばトーナメント戦の仕組みを芸術に導入するとか、どの作品が受賞したかを当てる番組をつくるとか。そうやって日本の中に、まだ芸術に馴染みのない人たちと関わる場所をつくっていけば、もっとスケールの大きい応援をできるようになるかもしれない。いまのアートオリンピアの形でも受賞者の応援はできているとは思います。現状をもっともっと超えて、点だけではなく、より広い面をカバーする応援を目指していきたいですね。

<詳細>
最高賞金は1000万円。
応募条件や詳細は公式ウェブサイトより。
アートオリンピアへの道は、世界中のアーティストに、あなたに開かれています。