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ビギナー必読!文章系公募に関するQ&A

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文章系コンテストよくある質問15選

一般的に応募の締切日から発表までは、どのくらい期間があるのですか?

それぞれの公募によってさまざまですが、作文やエッセイ、体験談、手記、手紙などの文章量が少なめのものは1〜2ヵ月間くらいが比較的多いようです。それに比べ小説はやや期間が長く3〜6ヵ月といったところ。選考委員が、甲乙つけがたく予備審査に時間がかかったり、忙しい著名な作家が複数で選考にあたることなどが影響しているのでしょう。また、毎年公募が行われ、応募数が多いものは選考の期間も長くなる傾向がみられます。

今さらですが、エッセイと作文の違いを教えてください。

エッセイとは

自分の体験や見聞きしたこと、主張を自由に書き記した散文のことで、随筆ともいう。公募の場合は、あらかじめ主催者によってテーマが決められたものと、自由なものがありますが、決められている場合が多いです。日常生活の中での募集テーマと自分との関わりを書くものが多く、初心者にも取り組みやすいですが、自分らしい個性が感じられる作品が求められます。

作文とは

あるテーマに沿って書かれた文章すべての総称。したがって、エッセイも作文の中の1ジャンルと考えていいでしょう。公募では、身近なテーマが多いようです。そして文字通り自分の体験を綴るのが体験談。
手記もこのジャンルに入ります。自分の体験に沿って書き進められるので、ビギナーにとっても比較的取り組みやすいジャンルです。

応募しようとしたら、略歴とありました。何をどこまで書けばいいですか?

 略歴には、生年月日や出身地とともに、最終学歴や受賞歴などを簡潔に書くようにしましょう。落選歴などを書き連ねる必要はないです。

サイズの指定がないときはどんな用紙に書けばいいですか?

サイズの指定がないときは、A4判またはB4判の縦書き用400字詰原稿用紙が一般的です。B5判など小さいサイズや横書き用のものは、指定がない限りは使用しないほうが良いでしょう。

賞金は現金でもらえるのですか?

ほとんどが銀行振込で支払われます。表彰式がある場合でも、当日は目録を渡し、後日または表彰式に合わせて銀行振込されることが一般的のようです。

原稿は書留で送った方がいいですか?

普通の定形外郵便でも、選考のときに不利になることはないでしょう。ですが、届いたかどうか不安だという人は簡易書留やゆうパック、レターパックなどを利用すると安心です。いずれも日本郵便のホームページから配達状況の確認ができるので、万が一、郵便事故が発生しても、発送した証拠が手元に残ります。また、締切間際など、急ぐときには宅配便を利用してもよいでしょう。しかし、応募先が次のような場合は、郵送でしか届かないので注意する必要があります。

  • 私書箱
  • 局留め
  • 住所の記載がない専用郵便番号

基本的なことかもしれませんが、「自作未発表作品」とは、どういう意味か教えてください。

「自作」は言うまでもなく自分自身で書いたもの、「未発表作品」は、どこにも公表していないオリジナル作品を指します。
応募する公募のために作った新作が理想的です。

コピーした原稿で応募してもかまいませんか?

手書きの原稿を送り、コピーしたものを手元に残しておくほうがいいでしょう。同一作品、もしくはほとんど同じような作品を別々の主催者に応募する二重投稿を疑われないためにも原本で応募するようにしましょう。

ある公募でボツになった作品を他の公募に応募したらダメですか?

「二重投稿」にならない限り問題はないです。ただ、再度送るならその前になぜ落選したのかを考え、一から改稿し完成度の高い作品に仕上げたいもの。「二重投稿」とは、同じ作品を同時に二ヶ所以上の公募に送ること。同時にというのは、応募した作品の当落が決まらないうちにという意味です。
自分で書いた作品は、自分の子供のようなもの。モラルを守って応募しましょう。

「著作権は主催者に帰属」とありますが、どういう意味ですか?

「入賞作品の著作権は主催者に帰属」とある場合、入賞した時点で著作財産権(出版したり、映画化・テレビ化する権利など)のみが主催者に譲渡されますので、原著作者といえどもその作品でどこかの賞に応募することはできません。
「入賞作品の著作権は応募者に帰属」とある場合も、再応募しようとする賞の規定に「自作未発表作品に限る」とあれば応募はできません。

ワープロやパソコンで原稿を作成しています。読みやすい原稿とはどういう原稿ですか?

字詰が指定されていない場合、フォーマットは20字×20行にこだわる必要はありません。読みやすさを第一に考えればよいでしょう。ただし、字詰の指定がある場合は必ず要項に準じること。最近の文学賞では30字×40行や40字×40行の指定が多いようです。
行間と文字のサイズは、設定を変えて何種類か印字し、最も読みやすいものを選べばいいでしょう。

原稿用紙に印字するのはよくないと聞きましたが、どうしてですか?

 原稿用紙は「手書き」にもっとも適した字間と行間になっています。仮に、原稿用紙のマスにあわせて印字すると、マスの中にポツンと印字され、原稿用紙の中に文字が点々と散っているようで読みづらくなります。
ワープロ・パソコンの場合、読みやすい行間・字間を設定して、A4判かB5判サイズの無地の白紙に印字しましょう。読みやすさが最大のポイントです。

「原稿にノンブルをつけること」とありますが、ノンブルって何ですか?

ノンブルとは、原稿につける通し番号、ページ数のこと。作品が2枚以上なら必ずつけるようにしましょう。表紙や梗概には入れずに、作品の1枚目から始めます。位置は特に決まっていませんが、左肩か左下が多いようです。ただし位置を指定する公募(特に文学賞)もあるので、必ず応募要項を確認すること。ワープロ原稿の場合はページづけ機能を使ってもかまいません。

応募直前、清書した手書きの原稿にミスを発見! そのページ全部を書き直したほうがいいですか?

多少の誤字なら修正液で直しても問題ないです。脱字は、原稿用紙の行間のスペースに書き加えてかまいませんが、修正箇所が多いときは、書き直したほうがいいでしょう。大幅に内容を変更する場合は、ページ全体をすべて書き直すべきです。なお、応募済みの原稿は直せませんし、新しい原稿と差し替えてくださいとお願いするのもNGです。

応募する原稿用紙は二つ折りにして送ってもかまいませんか?

B4判原稿用紙では、封筒が大きすぎてしまうということもあり、二つ折りにしても問題はありません。A4判については折らずに送ったほうが良いでしょう。また、
エッセイなどの原稿枚数が少ない場合でも、送料を節約しようと原稿を何重にも折りたたむのは避けたほうが無難です。

印字例 見た目の詠みやすさを考えることも大事

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図①は、A4判用紙に40字×30行で印字した例。左右の余白は2〜3センチくらい残したほうがよい。
図②は、A4判用紙に20字×20行で印字して3段にした例。このように段組みにするのは厳禁。
図①も図②も同じ原稿で、40字×30行であれば、計算上は400字詰原稿用紙3枚になるはずだが、20字×20行の体裁にしてみると、実際は2.2枚しかない。
図②が本当の400字詰原稿用紙換算枚数。

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図①: A4判用紙に40字×30行で印字した例
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図②:読みづらい原稿例 A4判用紙に20字×20行で印字して段組になっている

応募前に確認! 最終チェックリスト

募集要項を再確認(制限枚数、表紙、概要、略歴の有無)

制限枚数を勘違いしたり、400 字詰換算枚数(20字×20行にした場合の枚数)の算出が間違っていることも考えられる。表紙や概要などとあわせて再チェックしよう。

誤字・脱字はないか?

変換ミスなどは、意外と気がつかないもの。念入りに確認しよう。

読みやすく書かれているか?

手書き原稿の場合は楷書でしっかりと、ワープロ・パソコンの場合は、印字の体裁、文字のかすれなどをチェックしよう。

ノンブルの確認、原稿の順番は間違っていないか?

ノンブルの一部が抜けている、原稿の順番がバラバラ、途中からさかさまになっている、といった原稿をときどき見かける。綴じる前に細心の注意を。

宛名書きは間違っていないか?

せっかくの応募原稿も、宛名が間違っていては届かない。また封筒裏面に自分の住所、氏名などもしっかりと書いておこう。

封はしっかりとしてあるか?

封が弱いと、配達中に中身が飛び出す可能性がある。しっかりと封をしておこう。

締切日は間違っていないか?

消印有効だと思っていたら必着だった、という勘違いはありがち。余裕をもって応募できるようにしよう。

※本記事は「公募ガイド2012年10月号」の記事を再掲載したものです。