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ネットの海で物語る【第19回】執筆・書籍化作業に役立つツール

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執筆・書籍化作業に役立つツール

こんにちは、蜂賀三月です。最近川柳の公募にハマっていて、暇を見つけては投稿しています。
公募は生活のちょっとした隙間時間さえも彩ってくれますね。
今回は私が執筆に使っている便利なツールや、書籍化作業のときに役立ったサービスを紹介します。

Nola

Nolaは執筆するためのエディタツールです。
主にプロット作成・登場人物作成・相関関係作成・本文執筆などの機能があります。 何を隠そう、この『ネットの海で物語る』の初稿もNolaで執筆しています。

(https://nola-novel.com/)

PCだとブラウザで、スマホではアプリで使用できます。
データの同期ができるので、座るのに疲れたらベッドで横になりながらスマホで執筆できたりもします。 腰痛持ちの私には強い味方です。Nolaがなければデビューできてなかったでしょうね……。
執筆だけに着目しても「自動字下げ機能」や「検索/置換」「自動校正機能」があるのでとても助かっています。 有料プランもありますが、正直に言うと無料会員でも十分すぎるほどの機能があるので課金が必須と思ったことはありません。安心しておすすめできる執筆ツールです。

すごい名前生成器

人物の名前を生成できるツールです。生成パターン数は日本の名前が10億、全ての国の名前で3182億パターンあるそうです。
私は登場人物の名前を決めるのがあまり得意でなく、気を抜くといつも似たような名前を付けがちです。(それで何回もやらかしたことが……)
普通っぽい名前から珍しい名前まで色々生成できるので、名前を考えるのが苦手な方は試してみてください。
(https://namegen.jp/)

身長比較したったー

身長の比較図が作れるツールです。私は恋愛要素を含む作品を書くことが多いので、ヒーローとヒロインの身長は早い段階で比較図を作っています。

(https://hikaku-sitatter.com)
身長差が可視化されることで、ヒロインが抱きしめられたときにヒーローのどの位置に頭がくるか……など、 そういう描写を正確に書けるようになります。 また、書籍化の際には人物のイメージ図をイラストレーターさんにお渡しすることもあります。そのときに主要人物の身長比較図を送ることで、お互いのイメージのすり合わせもしやすくなるでしょう。

CHARAT

アバターメーカーです。書籍化作業の際の人物イメージにも使えますし、前述したNolaで人物の相関関係を作成するときにも役立ちます。 私は児童向け作品を書くことが多いので、このアバターメーカーの絵柄とは相性が良い感じです。キャラを先に考えてから物語を動かしてみても面白いかも。 SNSのアイコンを作りたい人にもおすすめ。
(https://charat.me/)

※どのサービスも、利用ガイドラインをよく読んで利用してくださいね。

各種創作本

推敲をしているとなんだか同じ描写や表現を使いがち……なんてことありますよね。 私は頻繁に「どんだけ同じ言い回ししとんねんこいつは!」と自分にキレてます(笑)

小説を書くための指南本はもちろん、執筆の補助をしてくれる書籍も世の中にはたくさんあります。
創作論は作家の数だけ、山のようにあります。どれが正解とは私からは言えませんが、色々読んでみると見識が深まると思います。
語彙力を補助するものは『類語辞典シリーズ(フィルムアート社)』、『プロの小説家が教える クリエイターのための語彙力図鑑(日本文芸社)』、『現代日本の場面設定辞典(カンゼン)』などは初心者にも使いやすくておすすめです。

指南本の類は相性があると思うので、とにかく読んで実践してみた方がいいと思います。自分に使えそうなものは吸収しちゃいましょう。
ちなみに私は小説を書き始めてからしばらく経ったあとに、公募ガイド主催の小説講座の講師・黒田順子先生の『初心者向け小説講座』のテキストを取り寄せて参考にしていました。
今ではこうやってKouboでエッセイを書かせていただいていますし、公募ガイドとはなんだか不思議な縁を感じます(笑)

色々と買っています。ちなみに電子書籍でも指南本や辞典を購入しています。 ただ、辞典などは紙書籍で買うのがおすすめです。 語句の検索など便利な面もありますが、やはり体感ですぐ引ける方が手に取りやすいので……。 語彙を探すだけでなく、言葉をじっと眺めていると新たなアイディアに繋がることもありますよ。

今回は私が執筆によく使うツールを紹介させていただきました。
自分のライフスタイルに合わせて執筆の環境を整えるのも創作の楽しいところです。
ぜひ、色々試してみてくださいね。

最後にお知らせ

この度、野いちごジュニア文庫から新刊が出ます!
『無人島からの裏切り脱出ゲーム』
(https://www.no-ichigo.jp/junior/impression/n12947)

ありがたいことに、完全書き下ろしでの刊行です。 興味がある方は、手に取っていただけますと幸いです。

次回は「小説を書いて人生が変わった」ことについてお話します。

※次回は4/3(水)更新予定です。


■profile
蜂賀三月 (はちが みつき)
小説家。ショートショート、児童書、YA小説をメインに執筆活動を行う。著書に『絶対通報システム~いじめ復讐ゲームのはじまり~』(スターツ出版)、 短編小説収録『5分後に奇跡のラスト』(河出書房新社)など。小説情報メディア 「WebNovelLabo」 を運営。