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ネットの海で物語る【最終回】 特別企画 質問コーナー 3/3

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作文・エッセイ
ネットの海で物語る
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SNSなどでたくさん書いた進捗報告や受賞報告などを見ると嫉妬で狂いそうになります! なるべく公募アカウントはブロックしたり見ないようにしたりしているのですが、 やっぱりSNSは見てしまうものなのでそういった投稿が目に入り、ムキーっとなってしまいます。公募に嫉妬心はつきものかと思いますが、蜂賀さんはどのように対処されていますでしょうか。

SNSは今インフラ的な役割も担っているので、付き合い方が難しいですよね。まず、嫉妬自体が創作のエネルギーになる方もいるので、嫉妬は一概に対処しなければならないものとは考えていません。 対策しなければならない場合は「その嫉妬で他者を傷つけてしまう場合」や「嫉妬で落ち込みすぎて書けなくなる場合」です。すぱっとSNSをやめてしまうか、 小説系の報告が目に入りにくいSNSに行くのもひとつの手段です。Xは自分の興味のありそうなものがレコメンドされます。嫉妬しやすくなっちゃいますし、現状ではおすすめできません。

そして、あくまでも私の場合ですが損得勘定を通して嫉妬と向き合ったときから、良くも悪くもあまり気にならないようになりました。
公募は賞レースですけど、誰かと戦っているわけではないんです。戦っているのは他人じゃなくて、自分自身のはずです。以前の自分と比べて、これだけ書けるようになった。 前の話では詰めが甘かったから、今回の話はその反省を活かして書いた。その繰り返しです。自分自身との戦いに他人が介入してくることはありませんし、介入させる必要がありません。 「私は私」です。感情的に振り回されるより、嫉妬してる時間を使って一行でも小説を書いてる方がマシだと気づいてから楽になりました。
なにより、この界隈は上を見たらキリがありません。 規格外の構造をしているクリエイターと自分を比べるようなことは、エネルギーの無駄です。見るのは上ではなく、今の自分の足下だと考えています。

エッセイ、いつも興味深く拝見していました。
質問は「好きな漫画や映画はなんですか?」です。
蜂賀さんの作品を見ると発想が面白いものが多くてどんなものを摂取してきたのだろうと気になっていました。

嬉しいお言葉、ありがとうございます!
漫画、たくさん読みます。ジャンルや媒体も気にせず色々読みます。正直、好きなものが多すぎて語り切れないです(笑)。学生の頃は『NARUTO(岸本 斉史)』でしたね。
最近読んで面白かったのは『笑うかのこ様(辻田りりこ)』『恋だの愛だの(辻田りり子)』、『運命の巻戻士(木村風太)』、『悪役令嬢の中の人~断罪された転生者のため嘘つきヒロインに復讐いたします~(白梅ナズナ/まきぶろ/紫 真依)』です。
映画はあまり見てきませんでした。熱心に見ていたのは『エヴァンゲリオン』と『魔法少女まどか☆マギカ』ですね。本当なら知る人ぞ知る名作!みたいなのを書いてかっこつけたいんですけれど……(笑)。
最近になってようやく『ハリー・ポッターシリーズ』を見たくらいです。めちゃくちゃ面白くって、今まで見てなかったのを後悔しました。おすすめです。

やばいコンテストの見分け方ってありますか?

ぶっちゃけやばいコンテストや怖いところ、ありますね。

・主催者が個人か法人か、本当に存在する会社なのか
・応募料が必要かどうか
・応募作品の諸権利はどうなっているか
・継続しているコンテストの場合、受賞作品はその後どうなっているか
 →書籍化までのスピード、刊行数など


この4点を確認し、総合的に判断しています。 コンテストによっては受賞後に賞金が支払われなかったケースがあったり、作品を集めている途中で突如存在が消失したケースもあったりします。諸々事情もあると思いますが、クリエイターを騙そうとする詐欺や悪質な公募は存在しますので、みんなで気をつけていきましょうね~!

おわりに

たくさんのご質問、ありがとうございました!
去年7月から続いた連載もこれにて終了です。
このエッセイの連載は、私にとって大変貴重な経験となりました。
前回告知をしたときに最終回を惜しむ言葉もいただき、とても嬉しかったです。

ですが、お別れではありません!
公募ガイドさんとの縁が切れるわけではなく、現在進行形で色々なお仕事に関わらせていただいています。(編集部の方々と公募のお話ができるの楽しいっ!) 今後は不定期ではありますが、ライターとして記事を書かせていただく予定です。
これまで『ネットの海で物語る~ある介護士が小説家デビューするまで~』とお付き合いいただき、ありがとうございました!
また記事を通して皆様にお会いできるのを、楽しみにしています。
ネットの海で物語る皆様のご活躍を、祈念しております。



3月発売『無人島からの裏切り脱出ゲーム』に続き、4月と5月にも新刊が出ます!

■4月20日ごろ発売
『5分でスカッと! この溺愛はまさかすぎ!?』(野いちごジュニア文庫)
短編集に『ニセモノカップル。』という作品が収録されます。
https://www.no-ichigo.jp/junior/impression/n12976

■5月10日ごろ発売
『鮫嶋くんの甘い水槽』(アルファポリスきずな文庫)
https://kizuna.alphapolis.co.jp/

まさかの3ヶ月連続刊行でした。スケジュールの調整が大変でしたが、無事に報告できてほっとしております。
介護士から小説家になり、どうにかデビュー1周年を迎えました。これからも私のペースで物語っていきます。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

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■profile
蜂賀三月 (はちが みつき)
小説家。ショートショート、児童書、YA小説をメインに執筆活動を行う。著書に『絶対通報システム~いじめ復讐ゲームのはじまり~』(スターツ出版)、 短編小説収録『5分後に奇跡のラスト』(河出書房新社)など。小説情報メディア 「WebNovelLabo」 を運営。