公募/コンテスト/コンペ情報なら「Koubo」

ネットの海で物語る【最終回】 特別企画 質問コーナー 1/3

タグ
作文・エッセイ
ネットの海で物語る
ネットの海で物語る

特別企画 質問コーナー

こんにちは、蜂賀三月です。
最近、誰かから頼まれたわけでもないのですが『毎日公募チャレンジ』というものをやっていました。 どんなタイプの公募でもいいので毎日1作品は公募に応募するという試みです。

急に始めたので結果待ちの作品も多いのですが、早いものはいくつか結果が返ってきました。

短歌で佳作1、大喜利コンテストで企業賞、さらに応募したことによってキャンペーンにも当選し、合計3つの吉報が届きました。 公募において数を出せることはやはり強みになるということが実証できた気がします。

さて、今回は『ネットの海で物語る』の最終回となります。 企画として質問を募集したところ、想像以上に本格的な質問が集まりました。 回答するのがデビューしたばかりの私なのが恐縮なくらいです。たくさんの質問をいただき、ありがとうございます。

なお、私は第1回でも語っていますが『創作者の数だけ創作論やテクニックがあり、それぞれに合う方法がある』と考えています。 質問に私なりの回答をしていますが、絶対ではありません。あくまでも参考程度にしてくださいね。 それでは、よろしくお願いいたします!

質問回答

蜂賀さんの書くキャラクターはみんなとても魅力的です。
どんなキャラクター作りをしているのでしょうか?とっても気になります。

嬉しいお言葉、ありがとうございます!
メインキャラクターの外見は本文の描写に必要なので早い段階で決めています。髪型ひとつでも「こちらを見つめながらブロンドの髪を耳にかけた」「坊主頭をがりがりと掻く」など、外見を描写しつつキャラクターの内面も表現できるので、決めないと書きにくいです。
性格に関しては自分が今まで見てきた人達をモデルにして誇張したり、様々ですね。ただ、私は児童向けの作品を書くことが多いので成育歴やジェノグラム(家族関係を図式化したもの)は作っています。年齢が若い登場人物たちにとって環境という要素はとても大きいです。そこを決めるとキャラクターに奥行が出るし、行動パターンの筋も通ると考えています。

自分に向いていそうな公募はどのように見極めていらっしゃいますか?

最初のうちは「挑戦してみたい!」「書いてみたい!」と思える公募を締切の早い順番にひたすら出していました。今思えば「挑戦してみたい」と思える時点で少なからず素質はあるのだと思います。
あとは結果を見つつ(投稿サイトのコンテストであったのならPVや感想も参考にして)書いているときに楽しかったか、筆が乗るかなども総合的に判断すると、傾向がわかるかもしれません。
ちなみに普段自分が読者として好むジャンルと、作者として楽しく書けるジャンルは違うこともあるので、まずは色々試してみてください。最初から見極めるのは難しいと思います。

掌編書きが長編書きに転向する際、意識すべきことはなんですか。

同じ小説ではあるけれど、まったくの別競技と捉えた方がいいです。
アイディアも掌編向きのアイディアと長編向きのアイディアがあります。
例えば掌編では短い文字数のなか、できるだけ印象を残すお話にするために、どんでん返しを入れることも多いと思います。 その兼ね合いでバッドエンドになってしまうことも多々あるのではないでしょうか。もちろん、長編でそれをするなということではないのですが……。 長編の場合、読者は掌編よりも深く長くその物語の世界に入っていくことになります。長く連れ添った物語の結果が、ただ衝撃的などんでん返しをしただけでいいのか。 バッドエンドにする理由や面白さがそこにあるのか。そのような視点を作者として持つ必要があると私は思っています。だからこそ、物語の展開に説得力のある理由が必要になってきます。 (掌編でも理由は必要なのですが、掌編だからこそ通せるアイディアがあるはずです)
掌編と同じような形でプロットを組んで書き出すと、途中で苦しくなる可能性があります。

  1. 1
  2. 2
  3. 3