冠文学賞を狙え! 獲って嬉しい、作家名を冠した文学賞まとめ!(4/4)


早世するも歴史に残る作品を遺した 樋口一葉記念 やまなし文学賞
父親の出身地が山梨県という樋口一葉の生誕120年を記念し、1992年に設立された小説賞。一般部門は全国から応募可能です(青少年部門は県下の25歳以下が対象)。受賞作は賞金100万円に加え、作品集として刊行されます。樋口一葉といえば、この夏まで発行されていた旧五千円札の顔。『たけくらべ』『にごりえ』などの作品が高く評価されるものの、肺結核により24歳の若さで亡くなりました。
小説・シナリオ
樋口一葉記念 第33回やまなし文学賞
山梨県立文学館では、樋口一葉記念 第33回やまなし文学賞を開催。本賞は、平成4年4月、山梨県にゆかりの深い樋口一葉の生誕120年を記念して制定されました。
ふるってご応募ください。

2024年11月30日(土) 締切
副賞100万円、作品集刊行
日本にSFを広めた人 福島正実記念SF童話賞
「S-Fマガジン」の初代編集長・福島正実は「SFの鬼」とも呼ばれた作家。現在の「ハヤカワSFシリーズ」の前身を立ち上げたり、日本SF作家クラブを創設したりと、福島なくして日本のSFは語れません。『夏への扉』ほか名作SFを執筆したほか、海外SF作品の翻訳も多く手がけました。本賞は、小学校3、4年生から高学年に向けた、SF要素のある童話作品を募集。大賞は出版も!
小説・シナリオ
第38回福島正実記念SF童話賞
岩崎書店では、「第38回福島正実記念SF童話賞」の開催にあたり作品を募集しています。

2025年09月30日(火) 締切
大賞:賞状と賞金20万円+岩崎書店から出版
人間愛と正義感を育む童話を 小川未明文学賞
こちらも童話賞。「日本近代童話の父」「日本のアンデルセン」そして「児童文学界の三種の神器」と呼ばれた小川未明の出身地、新潟県上越市が主催しています。400字詰原稿用紙20枚〜30枚の短編部門(小学校低学年向けの作品)、60枚〜120枚の長編部門(高学年向けの作品)の2部門があり、部門を通じて選ばれた大賞は単行本として出版。賞金100万円が贈られます。
小説・シナリオ
第33回小川未明文学賞
上越市と小川未明文学賞委員会では、小川未明文学賞を開催。児童文学作品を募集。
上越市出身の小川未明は、日本近代童話の父と呼ばれ、1,200編を超える童話を創作しました。未明の文学精神である「人間愛と正義感」を、子どもたちに育むような創作児童文学作品を募集します。

2024年10月31日(木) 締切
賞金100万円、記念品「小川未明童話全集」(全16巻 別巻1 大空社)、単行本で刊行
和田竜氏や土橋章宏氏など、気鋭の脚本家を輩出する賞 城戸賞
映画プロデューサーであり、松竹の黄金期を築いた城戸四郎の名を冠した脚本賞。スター俳優ではなく、監督を第一とする主義をかかげ、小津安二郎や山田洋次などの活躍を実現させた人です。城戸の「これからの日本映画の振興には、脚本の受けもつ責任が極めて大きい」という持論に基づき、映画の脚本を募集。本気でプロになりたい人は全力でぶつかりましょう。
脚本家といえばこの人。渡る世間は…… 橋田賞新人脚本賞
『おんな太閤記』『おしん』『渡る世間は鬼ばかり』など、誰もが知るドラマ・映画の脚本を手がけた橋田壽賀子。彼女が理事を務めた橋田文化財団が設立し、一般財団法人になった現在も主催する脚本賞です。これからの放送業界に貢献する新人の発掘を目的とした本賞は、プロを目指す人ならぜひ目指したいもの。1時間ドラマ部門と、短編ドラマ部門(15〜20分程度)の2部門あり!
小説・シナリオ
令和6年度 橋田賞新人脚本賞
橋田文化財団では、橋田賞新人脚本賞を開催。
本賞は、これから脚本家として放送業界に貢献する新人脚本家の発掘と応援を目的としています。

2024年10月15日(火) 締切
100万円
いかがでしょうか。若い世代限定のものから、出身地域にそったもの、童話や脚本賞、プロへの道……。さまざまな冠文学賞が、先人たちの夢や期待を込めて運営されています。
毎年開催している公募がほとんどですが、テーマの変更や、募集要項の改訂がある場合も。気になる賞は前年からチェックして、時間をかけて挑みたいものです。