暗闇の中に浮かぶ光と希望――夜の森を描く奥村祥子の個展『NIGHTFALL IN THE FOREST』が新宿高島屋で開催
東京藝術大学出身でイタリアでも活動する日本画家・奥村祥子の個展が、11月20日から12月2日まで新宿高島屋10階美術画廊で開催される。本展では、静謐な夜の森をテーマに、金属箔を駆使した幻想的な世界観を展開する。
今回の展示では、「Nightfall」「Tobusatate」の2つのシリーズを中心に、新作を含む多数の作品が出品される。「Nightfall」シリーズでは、夜景をモチーフに金属箔を使用し、闇の中に滲み出る光源と静けさを表現。「Tobusatate」シリーズは、神社建立時の伝統儀式からインスピレーションを得た作品群で、ヒノキやイブキの木片を支持体として使用している。
奥村は病との闘いを経験後、死への恐怖と向き合う中で、夜の森という題材に辿り着いた。作家は「暗い森のなかから垣間見える人の営みの灯りは、安堵と希望をもたらし、道を照らす」と語り、作品を通じて恐れの克服と希望の表現を試みている。
また、本展では作品展示に加え、ミラノのブランド・Maison TOMAとのコラボレーションで制作されたスカーフの原画展示と販売も行われる。会期は11月20日から12月2日まで、時間は10時30分から19時30分(最終日は16時まで)。