11月22日、角川三賞の贈賞式が行われた。
角川三賞は、山田風太郎賞、横溝正史ミステリ＆ホラー小説大賞、小説野性時代新人賞のこと。
山田風太郎賞は、前年9月1日から当年8月31日までに刊行された小説を対象とする。それ以外は公募文学賞。


第15回山田風太郎賞
蝉谷めぐ実 『万両役者の扇』（新潮社2024年5月）

第44回横溝正史ミステリ＆ホラー大賞
受賞作
該当作なし
優秀賞
「責任」（浅野皓生）　※「責」改題
読者賞
「死に髪の棲む家」（織部泰助）

第15回小説野性時代新人賞
受賞作
『海賊忍者』（諏訪宗篤）
『みずもかえでも』（関かおる）

取材記
贈賞式のあとは、同じく東京会館にて授賞パーティーが行われました。
山田風太郎賞の蝉谷めぐ実さんは、小説野性時代新人賞を受賞したとき、公募ガイドの「賞と顔」に出てもらいました。

横溝正史ミステリ＆ホラー大賞の浅野皓生さんは東大在学中で、2022年にKADOKAWAと東京大学新聞社が共同開催した「東大生ミステリ小説コンテスト」の受賞者。現在は弁護士を目指すとともに、大学生というモラトリアム期間を生かして小説を執筆するとのこと。
織部泰助さんは現在書店員で、公募ガイドのこともご存じでした。

小説野性時代新人賞の諏訪宗篤さんは、以前、朝日時代小説大賞を受賞したとき、公募ガイドを見て応募されたそうです。
関かおるさんは、前回は奨励賞どまりでしたが、今回は無事リベンジを果たしました。

蝉谷めぐ実さんはすでにプロ作家ですが、蝉谷さんを含め、受賞者5人の活躍が楽しみです。近いうちに特集等に登場するかもしれません。

11月13日、詩人の谷川俊太郎さんが老衰のため死去。92歳でした。
日本の詩は戦後、難解の方向に流れていきましたが、谷川俊太郎さんの詩は読者を置いてきぼりにするようなことはないライトバース。
子どもでもわかる平易な言葉を使いながら、胸を打つ深い詩作で知られ、 「生きる」はつとに有名。
また、手塚治虫のアニメ「鉄腕アトム」の主題歌の作詞者としても知られています。
ご冥福をお祈り致します。

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