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追悼の想いを込めて - 谷川俊太郎最後の詩集『ベージュ』が重版決定、書店で特別展開も

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川柳・俳句・短歌・詩
報道発表
プレスリリースより

日本を代表する詩人、谷川俊太郎氏の遺作となった詩集『ベージュ』(新潮文庫)が、発売と同時に重版が決定した。11月13日に92歳で逝去した谷川氏の最後の文庫詩集として注目を集めている本作は、11月28日の発売以来、全国の書店で追悼コーナーが設けられるなど、反響を呼んでいる。

東京・新宿の紀伊國屋書店本店では、2階の文庫売り場に「谷川俊太郎からことばのおくりもの」と題したワイドパネルを使用した特別展開が行われている。パネルには、谷川氏が生前「自分のアバターのようなもの」と語っていたぬいぐるみをモデルにしたウサギのイラストが描かれており、来店者の目を引いている。このウサギの哲学的な黒い瞳は、今はもういない詩人の存在を静かに想起させる。

『ベージュ』には、谷川氏が70年以上の詩作活動を通じて紡いできた珠玉の31篇が収録されている。18歳でデビューして以来、日本人の心を育み、揺さぶり続けてきた谷川氏の詩は、誕生と死、若さと老い、忘却の快感、そしてこの世界の手触りといったテーマを深く掘り下げている。

谷川俊太郎氏は1931年東京生まれ。1950年に「文學界」で詩を発表してデビューし、1952年に第一詩集『二十億光年の孤独』を刊行。以来、数千に及ぶ詩を創作し、国内外で高い評価を得てきた。詩集のみならず、エッセイ、絵本、童話、翻訳、脚本、作詞など、多岐にわたる分野で活躍。『日々の地図』で読売文学賞、『世間知ラズ』で萩原朔太郎賞など、数々の文学賞を受賞している。

『ベージュ』は506円(税込)で、ISBNは978-4-10-126627-5。詳細は新潮社の公式サイトで確認できる。谷川俊太郎氏の死から3週間が過ぎた今も、その詩は私たちの傍らに寄り添い続けている。この最後の詩集を通じて、多くの読者が谷川氏の言葉の力を再確認し、その遺産を未来へと繋いでいくことだろう。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001807.000047877.html