【地図井式】忙しくても7万字書く!(4)書くための「欲」の取り扱い 2/3
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やりたいことの実績解除で目覚める力がある
実績解除というのは、またゲーム用語で申し訳ございませんが「アイテムを〇〇個集める」「〇〇に行く」といったミッションタスクを実績としてクリアしていくことで、「やりたいこと」や「多くの人が経験すること」を実績と見立てて、ゲーム以外にも転用して呼ぶようになった言葉です。ちなみに私はゲームにおいてはこれを100%コンプリートしてから次のゲームに行く、というスタイルのゲーマーなのですが、その話はさておき、書く生活の中で、書くこと以外の実績解除も非常に大事だなと思っています。
私がサラリーマンをやめたとき、実績解除したかったことのひとつが、「息子につきあう時間を増やす」ということでした。
長らくシングルマザーでかつフルタイム仕事だったので彼につきあう時間を削減したり外注せざるを得なかったのですが、都内では多くの人が経験する中学受験というタイミングでもあったので、思うままつきあってみました。中学受験の詳細は省きますが、子の勉強のモチベーションを観察していてひとつわかったのは、健康に自分がやりたいことが発揮されている状態でこそ、目覚める力があるということです。
というのも、彼は小さいころからなぜか走ることが好きでしたが、受験中に勉強時間を作るため、ややそれを制限せざるを得ない状況にありました。成績が伸び悩んだころ、本人の申し出で朝のランニングをおもむろに再開したところ、勉強にも謎のアクセルがかかり急に成績が伸びました。
このことで私が思ったのは、適度な運動がよいですとか、朝のランニングはいいよねと言った話ではなく、やはり生まれたときからなにか満たすことを定められた欲みたいなものを満たして初めて目覚める力が、人間には備わっているのではないかということです。
もちろん私も彼の父親にもランニング習慣はなく、運動会の雨天中止を願っていたような小学生だったので、彼が走るのが好きなのは教育によるものではなく、しいて言えば、歩けるようになったときから不思議と走ることが好きだったということを見てきた私としては、その欲を満たさないと、進化できない力みたいなのがあったのではと思いました。ちなみに彼は最終的に広いグラウンドのある学校を自ら求めて志望校を決めました。