全盲ろう者が東大教授に!福島智の感動エッセイ集が電子書籍化、その驚きの人生とは
福島智氏の感動的なエッセイ集「渡辺荘の宇宙人 -指点字で交信する日々-」が、ついに電子書籍化された。全盲ろう者として初めて東京大学の教授となった福島氏の波乱万丈な人生を綴った本書は、多くの読者に勇気と希望を与えている。
福島氏は3歳で右目、9歳で左目の視力を失い、さらに18歳までに聴力も失って全盲ろうとなった。しかし、母親が考案した「指点字」というコミュニケーション方法により、再び世界とつながることができた。この画期的な方法により、福島氏は高校に復学し、さらには東京都立大学への進学を果たした。
本書には、福島氏の大学生活や、様々な分野への知的好奇心、友人との交流、そして人生への前向きな姿勢が生き生きと描かれている。特筆すべきは、著名なSF作家・小松左京氏との交流エピソードだ。小松氏は福島氏との出会いに深く感銘を受け、本書に心のこもった推薦文を寄せている。
今回の電子書籍化にあたり、著者による新たな「まえがき」が追加され、本編にも加筆が行われた。さらに、盲ろう者の読者のために、点字翻訳用のテキストデータが無償で提供されるという配慮も見られる。
福島氏は現在、東京大学先端科学技術研究センターの特任教授として活躍している。その経歴は、盲ろう者として世界で初めて大学の正規教員になるなど、まさに前例のない道を切り開いてきたものだ。
「本当に献身するものを宇宙は助ける」という言葉が福島氏にぴったりだと、女優の黒柳徹子氏も絶賛している。逆境を乗り越え、独自の感性とユーモアで盲ろうの世界を描く福島氏のエッセイ集は、読む者に生きることの大切さを教えてくれる。
「渡辺荘の宇宙人」は、素朴社から1,100円(税込)で発売中。運命を使命に変えようとする青春群像が凝縮された一冊を、ぜひ手に取ってみてはいかがだろうか。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000097812.html