LiLiCo×束芋×神谷佳美が語る!アートと映画の境界線を超えた新たな表現の可能性
国際短編映画祭ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(SSFF & ASIA)と連動したオンライン映画館Brillia Short Shorts Theater Online(BSSTO)が7周年を迎えるにあたり、解体予定のマンションを舞台にしたアートプロジェクト「アートゴールデン街」とコラボレーションしたトークイベントが開催された。映画コメンテーターのLiLiCoさん、現代アーティストの束芋さん、TikTokで人気の神谷佳美さんが登壇し、アートと映画の世界における表現方法や今後の可能性について語り合った。
イベントでは、それぞれの分野での経験や影響を受けた作品について語られた。LiLiCoさんは子供の頃のサマーキャンプでショートフィルム制作に携わったことがきっかけで映画の世界に魅了されたと語る。束芋さんは1999年からビデオインスタレーション作品を発表し、空間と映像を組み合わせた表現に取り組んできたという。神谷さんは「渦を10年描いている人」として知られ、SNSを通じて自身のアート活動を発信している。
トークの中で特に興味深かったのは、アートと映画の境界線についての議論だ。束芋さんは「映画の鑑賞者に響くものと、アートのフィールドを楽しみにしている方に響くものとがある」と指摘。一方で、ショートフィルムの世界から空間を活用した新しい表現が生まれる可能性にも期待を寄せた。神谷さんは自身の活動について「アート、エンタメ、映像の境界線が自分の中でもこれからどうなっていくか」と語り、新たな表現の可能性を模索している様子がうかがえた。
イベント後半では、SSFF & ASIAでノミネートされた3本のショートフィルムが上映された。束芋さんは『ヒステリシス』について「映像の中をさまよう感じ。自分が一体何を見ているのかを自分自身が模索し始める」と感想を述べ、従来の映像作品とは異なる体験を語った。
最後に、それぞれのアーティストの制作プロセスや今後の展望について語られた。束芋さんは空間からインスピレーションを得て作品を作り上げていく過程を説明。神谷さんは「渦を80年描いたおばあちゃんになる」という長期的な目標を掲げ、自身の人生を通じてアートの可能性を模索していく姿勢を示した。
このイベントを通じて、アートと映画という異なるジャンルの表現者たちが交わることで生まれる新たな可能性が示唆された。従来の枠にとらわれない自由な発想と、テクノロジーの進化が融合することで、これからの表現の世界がどのように変化していくのか、大いに期待が高まるトークイベントとなった。
なお、「ART×SHORT FILMギャラリー」は2025年1月28日まで「アートゴールデン街」にて展開中。ショートフィルムの上映のほか、神谷さんによる渦のアートなど、多彩な作品を体験できる。アートと映画の境界線を超えた新しい表現の世界に触れる貴重な機会となっている。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000275.000037516.html