【地図井式】忙しくても7万字書く!(5)創作メンタル的数字との付き合い方 2/3
元会社員の創作メンタル的数字との付き合い方
数字目標をもつすべての仕事は、目標達成をする=給料をもらうことができる約束を守る、ということなので、目標が達成できなかったものは守れない約束が積みあがっていくストレスがあり、普通の人はそれに長くは耐えられません。
一方、商業的ではない自主的な活動においては、フォロワーの数やPVや高評価の数が、自分の創作の共感者の数の実績として力を持ちます。フォロワー1000人のひとの文章の方が、フォロワー10人の文章のひとよりもすごい!となるのは常識です。
いずれは商業になるものとして創作に関する数字を捉えるならば、それは1でも多ければ多い方がいいのが事実です。
それを他人と比較してモチベーションにつなげたり、目標を設計したり、ひそかにじわじわ増えるのを喜んでいたりすることはとても大事ですが、進捗が思うようにいかないときや知り合いの数字がどんどん上がって嫉妬するなど、数字で見える創作活動って時に残酷です。創作者のメンタルトレーニングとしてはどうすれば良いのでしょうか。
創作にまつわる数字の性質を一度考え直すとき、まず10人のライブ会場を思い浮かべます。
ステージにAさんとBさんが立ち、初めてのライブを行うとします。どちらのライブにも10人来ました。 Aさんは友達に「次は2人のひとを必ず連れてきて」と無料チケットを2枚渡しました。 Aさんの次のライブは無料で集めた30人+10人が来て合計40人が来ました。 |
Aさんは40、Bさんは20という数字ですがあなたはどちらのライブに行ってみたいでしょうか。
そして、AさんBさんどちらのライブの実施者でありたいでしょうか。
数字の大小は極めて誰にでもわかりやすいですが、中身を開いてみないとどんな1人が集まっているのかわかりません。たくさんの人にあまねく届けたいのか、それとも、どんな1人に届けたいのかによって数字の意味が変わってきます。
自分の為に書いている場合、別に数字に意味がないタイプの人もいるかもしれませんし、たった一人のために書かれた小説や物語があるということももちろんあります。
数字が大きい方が全て善なるクリエイティブではなく、数字が1でもそれが創作者の欲している1だったらその価値は無限です。数字によって創作をやめるほどに傷ついたという出来事があるならば、じゃあどんな1が集まったのか、それを考えてみてもよいと思います。