あなたとよむ短歌 vol.59【お悩み回答】~題詠は最初のイメージを捨てる~(3/3)
今回はこちらの質問について考えていきたいと思います。おふたりから題詠について質問がありました。
題詠の作り方について教えていただきたいです。
題詠は得意にされていますか?
お題に対してなかなか短歌ができない時は、
どうやって発想を得ていらっしゃるでしょうか。
まず、公募などで「題詠」とあった場合、その題を一首のなかに読み込む(入れる)ことが必須かどうか確認しましょう。たとえば題詠「雨」だった場合、雨という字を一首のなかに入れる必要があるかどうか、ひらがなの「あめ」や「レインコート」は可能かなど、場合によって異なります。
なお、「あなたとよむ短歌」ではその単語を読み込まなくてもOKとしています。テーマとしてとらえていただければ、単語を入れる必要はありません。これは本当に公募によってケース・バイ・ケースなので、募集要項をよく確認しましょう。
私は「短歌は好きに詠めばいい」と思っているので、個人的には題詠が得意になる必要はないと思っています。ただ、コンテストでは題詠の募集が多いのも事実です。また、作歌していて煮詰まったときには、適当に題を決めて詠んでみると面白い短歌ができたりもします。国語辞典をパッと開いてそこにある単語で詠む人や、SNSで題を募集する人もいます。
題詠をするときには、その題からいろいろなイメージを思い浮かべましょう。紙に書き出すといいかもしれません。そして、おすすめは、最初の方に浮かんだイメージはすべて捨ててしまうことです。
たとえば題詠「雨」だったら、梅雨、洗濯、水たまり、傘……と思い浮かぶかもしれません。けれども、そのあたりのことを詠んでも紋切り型になりがちです(もちろん詠んでもいいのですが)。
そのもう一歩先の事柄に注目してみましょう。雨→梅雨→梅雨寒→服に迷う→薄手のストール……というふうに、少し進んでいくとより自分らしい、具体的なイメージが浮かんできます。
題詠は最初の方に浮かんだイメージにこだわらず、そのイメージをすこし進めた事柄に着目すると詠みやすいのでおすすめです。
引き続き、テーマ詠「青春」を募集しています。 テーマ詠は、お題の単語を短歌のなかに入れても入れなくてもOKです。そのテーマにあった短歌をお待ちしています。 どこかに応募した作品も、未発表も作品もぜひご投稿ください。(著作権がご自身にある作品に限ります)
応募規定 | 短歌(57577)を募集します。 テーマは「青春」。 応募点数制限なし。 応募フォームに柴田さんへの質問欄を設けています。短歌のことや、作品づくりについて選者:柴田葵さんに質問があればご自由にお書きください。匿名で質問内容とその回答を記事に掲載させていただく場合があります。必ずしも回答があるわけではございませんので、ご了承ください。 |
応募方法 | 応募フォームからご応募ください。 ※X(旧Twitter)での応募はなくなりました。 ※応募者には、弊社から公募やイベントに関する情報をお知らせする場合があります。 |
賞 | 最優秀賞1点=Amazonギフト券3000円分 優秀賞2点=Amazonギフト券1000円分 佳作数点=ウェブ掲載 ※該当作品なしの場合があります。 ※作品を記事内で推敲する場合があります。 ※発送は発表月末~翌月頭を予定しております。 |
締切 | 2025年2月28日 |
発表 | 2025年4月1日 |