「べらぼう」で話題の江戸文化。当時の「本屋」はいまとは違った?印刷方法もこんなに違う!ドラマをもっと楽しめる関連公募も!
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こういった認識の違いは、当時の本屋においてもそうです。今のように「仕入れた新刊を販売している場所」ではなく、「版元として本を企画・製作・販売しながら、貸本屋や古本屋も営む」というように、本に関するなんでも屋さんのような存在でした(例外もあります)。
また、本を作るための印刷方法も違いがあります。当時の出版は木版だったので、書籍や浮世絵などを流通させるには、絵師が描いた下絵を木版に彫る彫師と、印刷を担当する摺師の存在が必要でした。出版が機械化されている現在と比べると、一つの本を世に出すために大きな労力が注がれていたことがわかります。
インターネットやテレビがある現代と比べて、江戸時代はエンタメの選択肢が多くありませんでした。そのため、「本」は江戸時代のトレンドを語るうえで外せない重大なコンテンツだったのです。だからこそ、蔦重が果たした功績は大きいんですね。エンタメだけでなく、人々をつなぐ情報メディアとしての「本」の役割に目を向けると、さらにドラマが面白く感じるかもしれません。
江戸時代につながる公募はこんなに!
さて、ドラマを通して、江戸時代そのものに興味関心を持った人も多いのではないでしょうか。実は、江戸時代にちなんだ公募は意外と多いのです。今回は、そんな江戸関連公募(締切済)をいくつかご紹介します。公募を通して江戸に触れ、理解を深めてみるのもアリ!
浮世絵に関連する公募
第16回アダチUKIYOE大賞
「現代の浮世絵」となる下絵にまつわるコンテストです。彫師や摺師によって、自分の作品が木版画となるのは魅力的! 江戸の人々を夢中にさせた浮世絵を、自分の手から作り上げるのもこれまた粋ですね。

吉原に関連する公募
第12回 大江戸よしわら節分お化け異装コンテスト
蔦重は、吉原で生まれ育ったことでも有名です。こちらは、そんな吉原の名を冠した異装のコンテスト。江戸の香りが漂うまちで、普段とは違う衣装に身を包むと、江戸時代にタイムスリップしたような気分になれるかも?
江戸に関連する公募
~江戸東京野菜~都内高校生料理コンテスト2024
「江戸」という名がつくこちらのコンテストでは、江戸東京野菜を使ったレシピを募集。江戸期からの野菜文化を伝える「江戸東京野菜」について学べるところがポイントです。野菜を通して、江戸の人々の暮らしに思いをはせてみましょう。

登場人物に関連する公募
第32回「源内賞」候補者募集
実は、ドラマに登場する歴史上の人物たちに関連した公募も多いんです。こちらは、安田顕さんが演じる平賀源内と関連が深い公募。エレキテルの発明などで知られる多才な源内の名を冠しているのは、電気や通信などの発明工夫を募集しているから! 令和の源内を目指せる注目公募です。

残念ながらこれらはすべて締切済みですが、中には定期開催のものも。記事公開時点にはなかった江戸時代に関連する公募も、あなたがこの記事を読んでいる今ならもしかしたら開催されているかも。「公募を探す」から是非探してみてください。
「江戸文化」は現代の私たちをつなぐもの
江戸の文化は、現代を生きる私たちにとって軸となる部分でもあります。なぜなら、寺子屋の普及によって、「多くの人々が読み書きできる環境」があたりまえになり、文化に浸透したからです。このような環境がなかったら、蔦重が手掛けたベストセラーたちもここまで多くの人々に広まらなかったでしょう。こうした流れが当時の出版文化を構築し、今につながっているのです。
江戸文化について学ぶもよし、当時の名作を読んでみるのもよし、関連公募に応募するのもよし。「べらぼう」をさらに楽しむためにも、数百年前の粋な世界に触れてみてはいかがでしょうか。