国境を超える芸術の力!国立国際美術館で「ノー・バウンダリーズ」展開催、多様性と共生を探る
2025年2月22日から6月1日まで、大阪の国立国際美術館で特別展「ノー・バウンダリーズ」が開催される。この展覧会は、現代社会に存在するさまざまな「境界」をテーマに、20名以上の国内外で活躍する現代美術作家の作品を通じて、私たちの日常や価値観の形成過程を可視化し、既存の枠組みを解体する試みだ。
展示される作品の中には、シンガポール出身のミン・ウォンによる映像作品《ライフ・オブ・イミテーション》がある。この作品は、人種、ジェンダー、文化的規範といった境界線を巧みに描き出し、グローバル化社会における多様性の問題を浮き彫りにする。
また、中国出身のエヴェリン・タオチェン・ワンの油彩画《トルコ人女性たちのブラックベリー》は、東洋と西洋の美術技法を融合させながら、ジェンダーや植民地主義の問題に切り込む。さらに、タイのアリン・ルンジャーンによる映像作品は、歴史的事実と個人的経験を重ね合わせ、時間と地理的境界の再構築を試みている。
日本人の両親を持つアメリカ人アーティスト、田島美加の作品も注目だ。環境、社会、テクノロジーをテーマに、ジャンルの境界を越えた多様な表現で深い考察を示している。
本展は、2025年大阪・関西万博の開催時期に合わせて企画された。最先端技術が集結し、社会課題の解決に取り組む万博と並行して、アートの視点から新たな社会の在り方や価値観を提案する。
「ノー・バウンダリーズ」展は、既成概念を超え、多様性や共生の価値を再認識する貴重な機会となるだろう。美術ファンはもちろん、社会問題に関心のある方々にとっても、刺激的な体験となることは間違いない。
入場料は一般1,200円、大学生700円。高校生以下と18歳未満は無料となっている。金曜・土曜の17時以降は夜間割引も適用される。詳細は国立国際美術館のウェブサイトで確認できる。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000918.000047048.html