伝統と革新の融合!第5回「三井ゴールデン匠賞」が日本の工芸の未来を切り拓く
日本の伝統工芸の持続と発展に貢献する個人・団体を表彰する第5回「三井ゴールデン匠賞」の贈賞式が、2025年1月30日にSMBCホールで開催された。三井グループ24社で構成する「三井広報委員会」が主催するこの賞は、伝統を守りながら革新的な取り組みを行う工芸の担い手たちを称える場となっている。
今回の受賞者には、蒔絵・螺鈿の池田晃将氏、岐阜和傘のエゴノキプロジェクト実行委員会、輪島の変塗の彦十蒔絵、加賀友禅の久恒俊治氏、別府竹細工の別府竹製品協同組合が選ばれた。これらの受賞者たちは、伝統技法を守りつつ現代のニーズに合わせた新しい表現や、環境に配慮した取り組みなどを行っており、工芸の未来を切り拓く存在として高く評価された。
特筆すべきは、エゴノキプロジェクト実行委員会の取り組みだ。和傘の材料となるエゴノキの森を多くのボランティアで守り育てるこのプロジェクトは、材料の未来にまで光を当てる重要な活動として注目を集めた。また、一般投票で選ばれる〈オーディエンス賞〉も同時に受賞し、その取り組みが広く支持されていることが示された。
審査員長の外舘和子氏(多摩美術大学教授)は、「工芸作品の制作のみならず、材料や道具などへの取り組みも含め、工芸界全体を視野に入れた賞は、工芸大国ニッポンにおいても、恐らくこの三井ゴールデン匠賞だけ」と評価。さらに、「応募者がそれぞれの立場で挑戦し、ブラッシュアップし、工芸の未来を切り拓いていく姿勢を期待したい」と述べ、この賞が日本の工芸界全体の質の向上を促す役割を果たしていることを強調した。
「三井ゴールデン匠賞」は、伝統工芸の担い手たちの努力を称えるだけでなく、その素晴らしさを広く伝える機会を創出している。日本の伝統文化の継承・発展、そして国内外への情報発信が重要視される今、この賞の存在意義はますます高まっていくだろう。工芸の世界に新たな風を吹き込む「三井ゴールデン匠賞」の今後の展開に、大いに期待が寄せられている。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000134670.html