京都の新鋭アーティスト、水井晴香が描く「赤の鱗片」展 - 人魚に変身する少女の物語が京都蔦屋書店に登場
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京都の芸術シーンに新たな風を吹き込む注目のアーティスト、水井晴香の個展「赤の鱗片」が、2025年3月3日から30日まで京都蔦屋書店6Fギャラリーウォールで開催される。本展では、人魚へと姿を変える少女を描いた「メタモルフォーゼ」を中心に、水井の独特な世界観が展開される。
1999年京都府生まれの水井は、京都市立芸術大学で染織を学んだ後、服飾雑貨デザインの仕事と並行して絵画制作を行ってきた。夢野久作や江戸川乱歩、オーブリー・ビアズリーなどの影響を受け、少女や魚、蝶をモチーフに耽美な世界を描く彼女の作品は、赤色をベースに使うことで強さと情熱を表現している。
本展の中心作品「メタモルフォーゼ」は、理想と現実のギャップに苦しみながらも適応しようとする少女の姿を、人間から人魚への変身過程として描いている。無数に生えた鰭(ひれ)は現実との闘いの証であり、剥がれかけた鱗片は生きる強さと適応力の象徴として表現されている。
水井の作品は、奥行きを排除し画面の一定領域に装飾性を持たせる独特の手法が特徴だ。また、染織や服飾制作の経験を活かし、レースや織物といった服飾工芸的な表現をインクや絵の具で巧みに再現している。
展示作品は3月3日10時より販売開始。会場での購入のほか、アートのECプラットフォーム「OIL by 美術手帖」でもオンライン販売が行われる。京都の文化と現代アートが融合する京都蔦屋書店で、新進気鋭のアーティストが描く、儚さと強さが共存する美しい世界を体験してみてはいかがだろうか。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001039.000058854.html