銀座 蔦屋書店で、注目の若手アーティスト雪下まゆの個展「Spectrum」が2025年3月8日から4月2日まで開催される。本展では、人間存在の複雑さを独自の視点で捉えた作品群が展示される。

1995年生まれの雪下まゆは、多摩美術大学グラフィックデザイン学科を卒業後、油絵制作や装画、広告イラストなど多岐にわたる分野で活躍。2024年には「Forbes JAPAN 30 UNDER 30」に選出されるなど、その才能が高く評価されている。

「Spectrum」と題された本展では、社会が人を単純な二元論で括ろうとすることへの疑問を投げかける。雪下は、人間の特性が固定的なものではなく、環境や状況によって変化する「スペクトラム」の中にあると考える。その思想を、赤い光と影のコントラストを用いて表現し、二元論がはらむ暴力性を可視化する。

展示作品の中で、虚ろな視線で描かれる人々や場面は、観る者に他者の視線がはらむ暴力性を感じさせる。同時に、写実と抽象、不安と希望、美しさと怖さ、混沌と秩序など、この世界を構成する複雑な現実を表現している。

会場では新作の展示販売のほか、隣接するGINZA ART SQUAREにて関連プロダクトや版画作品の展示販売も行われる。Tシャツ、キャップ、トートバッグなどのアイテムや、これまでに発表された装画10種類の版画作品が用意される。

多様な表現を続ける雪下まゆの現在を体感できる貴重な機会。アートファンはもちろん、人間の複雑さや社会の在り方に興味がある方にもおすすめの展覧会だ。入場は無料なので、銀座に訪れた際はぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001045.000058854.html