鳥取の弥生時代、謎の女性の顔が明らかに!? 1800年前の「青谷弥生人」復顔像に注目集まる


鳥取県の青谷上寺地遺跡で進められている弥生時代の調査研究に、新たな展開が訪れた。これまでに2体の男性の復顔像が公開されてきたが、今回初めて女性の復顔像が制作され、2025年3月20日に「青谷かみじち史跡公園」でお披露目されることが明らかになった。
この女性は約1800年前の青谷に暮らしていた30歳前後の弥生人で、母方が渡来系という興味深い特徴を持つ。黒髪でやや明るい色、黒い瞳に二重まぶた、面長な顔立ちという情報が公開されており、多くの人々の想像力をかき立てている。
鳥取県は、この復顔像のお披露目に先立ち、ユニークな取り組みを開始した。一般の人々が想像で女性の顔を描くイラスト応募企画だ。優秀作品には、応募イラストをデザインしたオリジナルTシャツなどがプレゼントされる。この企画は、弥生時代の人々や生活に親しみを持ってもらうことを目的としており、多くの参加が期待されている。
青谷上寺地遺跡は、弥生時代に日本海沿岸の交易拠点として栄えた港湾集落跡。ここからは中国や朝鮮半島からもたらされた遺物も多数出土しており、「地下の弥生博物館」とも呼ばれる重要な遺跡だ。1,353点もの出土品が国の重要文化財に指定されており、当時の人々の暮らしぶりや高度な技術力を窺い知ることができる。
2025年3月20日の除幕式では、復顔像のお披露目だけでなく、文化財専門員による解説や記念講演会も予定されている。講演会では、復顔像制作の裏側や、そこから見えてくる弥生時代の人々の姿について詳しく語られるという。
この復顔像プロジェクトは、遠い過去の人々の顔を科学的に復元するだけでなく、現代の私たちと弥生時代の人々とを結びつける架け橋となっている。1800年前の女性の顔が明らかになることで、弥生時代の研究にどのような新たな知見がもたらされるのか、考古学ファンのみならず多くの人々が注目している。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000124.000078201.html