「卵」が語る現代アートの深層!王之玉の個展「Lay Eggs」が浅草で開催


現代アートの新星、王之玉(ワン・ジーユ)による新作個展「Lay Eggs」が、2025年5月10日から6月8日まで浅草のGALLERY ROOM・Aで開催される。本展では、オカルティズムや自然科学、作家自身の経験から影響を受けた作品群が展示される。
王之玉は、1999年中国黒龍江省生まれの気鋭のアーティストだ。東京藝術大学で学び、現在は同大学の博士課程に在籍している。彼の作品は、現実と非現実、人工物と自然物など、対立する概念を融合させ、現代社会が失いつつある精神性と宗教性を取り戻すことを目指している。
今回の個展「Lay Eggs」では、「卵」をモチーフにした作品が中心となる。王之玉にとって「卵」は、可能性を秘めた存在であり、分裂する前の統合体、名付けられていない安全な原点を象徴している。彼は「卵生神話」や「アンドロギュノス」をテーマに、中国竜泉市での陶器制作の経験を活かした新作を含む作品群を発表する。
展示では、絵画、彫刻、インスタレーションなど多様なメディアを通じて、王之玉独自の世界観が表現される。両性具有の身体、天使、一角獣、イルカ、ウロボロスなど神秘的な要素を含むモチーフが、言語や歴史、人種を超えた「場」を創り出す。
会場となるGALLERY ROOM・Aは、アートストレージとホテルが融合した「KAIKA 東京 by THE SHARE HOTELS」の1階に位置する。アートコミュニケーションプラットフォーム「ArtSticker」が企画・運営を行っており、宿泊者以外でも気軽に立ち寄れる開かれた空間となっている。
現代社会で失われつつある芸術の宗教的感覚を再考し、より深い精神性を追求する王之玉の作品世界。「Lay Eggs」展は、アートを通じて私たちの内なる根源的な問いかけを呼び覚ます貴重な機会となりそうだ。入場は無料なので、現代アートの最前線を体感したい方は、ぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000218.000038948.html