鎌倉の自然に溶け込む「光の記憶」展 - 大豆生田綾子のガラス作品が魅せる命の輝き


鎌倉の緑豊かな丘の上にあるギャラリーQuadrivium Ostiumで、2025年6月5日から17日まで、ガラス作家・大豆生田綾子の個展「光の記憶」が開催される。切子とサンドブラストの技法を駆使した繊細な作品群は、見る者の心に眠る懐かしい記憶を呼び覚ます。
大豆生田の作品は、金魚や猫、花々など身近な生きものをモチーフにしている。透明なガラスの中に閉じ込められた小さな命の輝きは、誰もが持つ自然との触れ合いの記憶を優しく刺激する。作家は「日々の中にふと現れる一瞬の光のような、心がはずんだ瞬間ときらめくガラスの光」を表現しようと試みている。
展示される約30点の作品には、ぐい呑みやグラス、小鉢などが含まれる。特に注目すべきは、猫をモチーフにした作品群だ。「猫爛漫」や「猫のグラス『望む』」といった作品は、猫の愛らしさと生命力を見事に捉えている。また、「百合の鉢『白百合』」や「桜の鉢『満開』」など、花をテーマにした作品も見逃せない。
会期中の6月7日には、作家本人によるトークショーとレセプションパーティーも予定されている。大豆生田綾子の創作の源泉や、ガラス工芸の魅力について直接聞ける貴重な機会となるだろう。
ギャラリーQuadrivium Ostiumは、「美術館のような空間に住まう」をコンセプトに設計された空間で、ヨーロッパのアンティーク家具や民藝家具が設えられている。その独特の雰囲気の中で、大豆生田の作品がどのような表情を見せるのか、期待が高まる。
自然に囲まれた鎌倉の地で、ガラスという素材を通して命の輝きを表現する大豆生田綾子の世界観。初夏の爽やかな風と共に、心温まる芸術体験を味わってみてはいかがだろうか。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000021.000127951.html