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堀文子の知られざる実験作品が銀座に集結!「デカルコマニー」展で見る日本画の新境地

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報道発表
《おんな》堀文子 1965年 65.0×90.0cm ©一般財団法人堀文子記念館(プレスリリースより)

日本画の常識を覆し続けた孤高の画家、堀文子。その知られざる創作の一章が、銀座のナカジマアートで明らかになる。「堀文子のデカルコマニー」展が、2025年5月29日から6月18日まで開催される。

堀文子といえば、「画風をもたない」と自ら語るほど、時代とともに絶えず変化し続けた画家として知られる。本展では、その中でも特に異彩を放つ1960年代の作品群に焦点を当てる。

展示の中心となるのは、デカルコマニー技法を用いた作品だ。デカルコマニーとは、紙と紙の間に絵の具を挟み、圧力をかけることで偶然に生まれる模様を用いた表現技法。堀は42歳で最愛の夫を亡くした後の海外放浪から帰国し、この技法に出会う。そして、その偶発性に惹かれ、心象風景を描き始めたのだ。

「自分の中に溜まっていたものが流れ出すように、いくらでも描けた」と堀が語るように、これらの作品には、彼女の内なる世界が鮮やかに表現されている。地層のような模様、空白、いびつな形が織りなす不思議な世界は、鑑賞者の想像力を刺激する。

本展では、1965年の初個展に出品された作品に加え、未発表の作品や書籍の挿絵に使用された作品も展示される。これまであまり知られてこなかった堀文子の新たな一面を垣間見ることができる貴重な機会だ。

さらに、展覧会に合わせて「デカルコマニー体験教室」も開催される。堀が夢中になったこの技法を、自らの手で体験できるチャンスだ。

ナカジマアートの開廊30周年を記念する本展は、日本画の新たな可能性を探求し続けた堀文子の精神を今に伝える。伝統と革新が交錯する日本画の世界へ、ぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000154535.html