公募/コンテスト/コンペ情報なら「Koubo」

あなたとよむ短歌 vol.63 テーマ詠「星」結果発表 ~短歌にフィクションを取り入れてもいい?~(2/3)

タグ
川柳・俳句・短歌・詩
短歌
あなたとよむ短歌
投稿する
結果発表

それでは、佳作5首のご紹介です!


彗星の尻尾で顔を洗ったの顔じゅうそんなラメにまみれて
(牧角うらさん)

キラキラかわいいメイクをしている様子でしょうか? 「彗星の尻尾で顔を洗う」という表現自体がとってもキュートです。少しあきれながらも、キラキラの顔の相手に好感を持っていそう。



ナマケモノから見た僕のスピードは流れ星には少し勝てない
(りきながさん)

ゆっくり動くナマケモノからしたら、せかせか動く我々は大変なスピードで動いているように見えるのかもしれません。その引き合いに流れ星を出してくるところがオシャレな一首です。



星野源は売れるだいぶ前から好きわたしの自慢はそれくらい
(佳丸さん)

かなりの破調(57577の定型から外れた短歌)ですが、それが却って魅力的な短歌です。「わたしの自慢はそれくらい」と最後が5音のまとまりで終わっている点も投げやりな感じが出ています。



大切な予定につける星印僕の知らない夜空が増える
(ベーグルさん)

「僕」ではない人の予定でしょうか。たとえば、家族の共有カレンダーに我が子が星印を書いているのかもしれません。大切な予定だとは知っているけれど、それが何かまでは知らない。でも、大切な予定がその人にあること自体がうれしい。「知らない夜空」も悪くはなさそうです。



木星の潮汐力でわたくしの一重まぶたが上下している
(仁科篠さん)

まぶたの奥にある眼球はたしかに丸く、木星という語と呼応して惑星を連想させます。切れ長の一重まぶたは、惑星のまわりにある環のようです。そんなこともあるかもしれない、とも思わせる不思議な魅力のある歌。



  1. 1
  2. 2
  3. 3