櫻田智也『失われた貌』が4冠達成!書店員が選ぶ「山中賞」受賞で話題沸騰


新潮社から刊行された櫻田智也氏の長編ミステリ『失われた貌』が、高知県のTSUTAYA中万々店の書店員・山中由貴氏が選ぶ「第14回山中賞」を受賞した。同作品は昨年末にミステリランキングで3冠を獲得しており、今回の受賞で4冠を達成する快挙となった。
山中賞は、TSUTAYA中万々店の書店員・山中由貴氏が「みんなに読んでほしい、最高に面白いと思った作品」を独断と偏見で選び表彰するオリジナルの文学賞である。芥川賞・直木賞の発表にあわせて半年に一度発表され、2019年の第1回受賞作・横山秀夫『ノースライト』を皮切りに、今回で14回目を迎える。これまでに川上未映子『黄色い家』、金子玲介『死んだ山田と教室』などが受賞している。
山中氏は選評で「こんなにもすべてが一分の隙もなく、最後に美しく閉じるミステリーある…?と読み終えて放心しました」と絶賛。身元不明の遺体をめぐる捜査を描いた本作について、「知らないうちに散りばめられた伏線が終盤になって怒涛の伏線回収ラッシュに発展していく構成も圧巻」と評価した。さらに「2025年この本と出会えたことが、なんの誇張もなく大きな力になりました」と、書店員としての強い思いを語っている。
物語は、山奥で顔を潰され、歯を抜かれ、手首から先を切り落とされた死体が発見されるところから始まる。刑事の日野と部下の入江が捜査に当たる一方、生活安全課の羽幌のもとには、遺体が自分の父親ではないかと小学生の隼斗が訪ねてくる。無関係に見えた出来事が絡み合い、事件は思いがけない方向へと展開していく。
本作は伊坂幸太郎氏、恩田陸氏、米澤穂信氏ら日本を代表する作家陣からも高い評価を受けている。米澤穂信氏は「成熟した小説が大胆な真相に至る――。こういうミステリを待っていた。ついに、来てくれた」とコメントを寄せた。1977年生まれの櫻田氏にとって、本作は初の長編作品となる。定価は1,980円(税込)で、新潮社より発売中である。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002609.000047877.html