【速報】畠山丑雄『叫び』が第174回芥川賞受賞!三島賞候補作家が描く戦後日本の物語


2025年1月、第174回芥川賞の受賞作が発表され、畠山丑雄氏の中篇小説『叫び』が栄冠に輝いた。同作は「戦後日本を問う圧巻の現代小説の誕生だ」と高く評価されている。
畠山氏は1992年大阪生まれ、京都大学文学部卒。2015年に「地の底の記憶」で文藝賞を受賞し、2025年には石原書房から刊行された単行本『改元』が三島由紀夫賞候補となり注目を集めた。今回の受賞作『叫び』は、実に二年半ぶりに文芸誌に発表した作品となる。
物語の舞台は大阪府茨木市。自暴自棄の荒んだ暮らしですっからかんになった主人公・早野ひかるは、ある夜遠くから聞こえる鐘の音に誘われ、生活保護を受ける男と出会う。積年の負い目を男に見抜かれ、激しく否定されていくうちに早野のこころは軽くなり、男を「先生」と呼んで銅鐸作りと茨木の来歴を学ぶようになった。
茨木ではかつて罌粟栽培と阿片製造が盛んで、この地から満州に渡り、天皇陛下ご裁可の下で広大な大地を罌粟畑に塗り替えた青年の物語が語られる。郷里に戻ったら1940年開催予定の紀元2600年記念万博に行くことを楽しみにしていた青年に思いを馳せるうち、早野は自分がここにいることの必然を感じ始める。自らの「聖」として仰ぐ女性と大阪・関西万博へ行く約束を交わし、いつしか令和と昭和がつながり、封印されていた叫びが溢れ出すという展開だ。
『叫び』は2026年1月14日に新潮社から発売される。四六判変小ハードカバー・144頁、定価1,870円(税込)。芥川賞受賞により、さらなる注目が集まることは間違いない。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002611.000047877.html