作家 荒俣宏氏、激賞! アルバトロス号に乗り大量の魚類博物画をアメリカに遺した伝説の博物画家の生涯を追う! 『海を渡った天才博物画家 伊藤熊太郎 謎に包まれた金魚図譜を追って』刊行
インプレスグループで山岳・自然分野のメディア事業を手がける株式会社山と溪谷社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:二宮宏文)は、『海を渡った天才博物画家 伊藤熊太郎 謎に包まれた金魚図譜を追って』(福地毅彦著)を刊行いたしました。

作家 荒俣宏氏推薦!
アルバトロス号に乗り、大量の魚類博物画をアメリカに遺した伊藤熊太郎。彼が遺した芸術的な金魚図譜を追い、いまだ解明されざる明治博物学史にまで照明をあてたマニア必読の書です。新発見された「魚譜」全31点をオールカラーで収録している点も見逃せません!

◆伊藤熊太郎とは?
魚類博物画家。明治維新の4年前(1864年)、現在の東京は上野に生まれる。17歳ごろから画工修行を開始し、天賦の才を発揮する。そして40歳のとき、大きな転機が訪れる。海洋調査船アルバトロス号に画工(絵師)として乗船。その後米国に渡り、一度も途中帰国することなく、米国水産局で約15年間魚類の博物画を描き続ける。帰国後は千葉県の館山などで魚の写生をしながら70歳前後まで悠々自適(おそらく)の日々を送る。没年未詳
◆目次
序文 特別寄稿 伊藤熊太郎―日米博物画交流史の一挿話 荒俣 宏
まえがき
第1章 幻の魚類博物画家・伊藤熊太郎
1『魚譜』に出会うまで/2 新発見/3 伊藤熊太郎とは何者なのか/4 謎多き天才画家
第2章 新発見の『魚譜』がこれだ
朱鮒 平鮒(図版1)/めだか(図版2)/まるかしら 獅子頭(図版3)朱文錦(図版4)/和錦(図版5)/和錦(図版6)/信州養鯉(図版7)/朱鯉 真鯉近江琵琶湖産(野生)(図版8)/秋錦の變り(図版9)/兜形 裂桃形(図版10)/オランダ獅子頭(図版11)/角頭䲖錦(図版12)/錦爛子(図版13)/五色鯉(図版14)/まるふな しろふな(図版15)/三州形琉(図版16)/オランダ獅子頭 黒(図版17)/琉錦(図版18)/尾長和錦(図版19)/鮒頭䲖錦 頭巾形䲖錦(図版20)/平頭錦 普頭錦(図版21)/墨流シ 黄鯉(図版22)/あさぎ鯉 ごま鯉(図版23)/紅鯉 養鯉(図版24)/蘭䲖 頭巾 大坂形(図版25)/支那錦(図版26)/琉錦 総尾一枚鹿ノ児 四ツ尾鎧(図版27)/蘭䲖 平頭 御福頭(図版28)/支那錦(図版29)/尾長蘭䲖(図版30)/品種名未記載(図版31)
第3章 『魚譜』をめぐる謎
『魚譜』は肉筆か印刷か? 1 古書店安土堂・八木正自氏の鑑定/2 コロタイプ印刷とは? そして京都へ/3 再び東京・安土堂へ
『魚譜』を描いたのは伊藤熊太郎なのか 1 明治の金魚業界に存在した二人の巨人/2 眠る1000枚以上の肉筆画/3 ようやく出会えた荒俣宏氏/4 日本にもいた熊太郎研究者/5『魚譜』を描いたのは伊藤熊太郎なのか
寄稿 謎の図譜『魚譜』の画家をめぐって 埼玉県立大学准教授 博士(芸術学) 牧野由理
貼られた短冊の謎 1 シュブンキンとキンランシを取り違えた理由/2 120年前に熊太郎はコイの2型を判別していた?/3 䲖錦はランチュウのことか/4 幻の金魚「錦爛子」とは/5 目が上を向いているデメキン?/6 空白の短冊の意味
その絵を「美しい」と感じる理由
第4章 伊藤熊太郎の生涯
修業時代 1 10代後半に修行開始/2 石井研堂と熊太郎/3 20代前半にはすでにパトロンがいた/4 熊太郎が書いた領収証
農商務省水産局嘱託時代 1『水産会』誌に掲載された宣伝広告/2 三つのオランダシシガシラの絵/3 もうひとつのオランダシシガシラ/4『日本魚類図説』/5『日本魚介図譜』/6 熊太郎は水産講習所の画工だったのか
海洋調査船アルバトロス号の熊太郎 1 アルバトロス号への乗船/2 調査航海中の収入
米国水産局嘱託時代 1 アルバトロス号下船後の熊太郎/2 1910年代という時代/3 46歳の渡米/4 米国ではなにをしていたのか/5 スミソニアン博物館に眠る熊太郎の肉筆画
日本帰国 1 いつ帰国したのか/2 いつ亡くなったのか/3 熊太郎の魚類図はどのように評価されていたのか
第5章 伊藤熊太郎の足跡を探して
年譜への道筋 1 肩書のない熊太郎/2 どこに住んでいたのか?/3 熊太郎の旅券/4 東京からワシントンDCまで/5 妻のコマさんとは?/6 熊太郎の風景画/伊藤熊太郎「年譜」
初めて熊太郎作品が掲載された図鑑は?
伊藤熊太郎作品が掲載された図鑑たち
スプリンガー博士による伊藤熊太郎の「再」発見
第6章 博物画の過去と現在、そして未来
博物画の現在地 1 画工と画家/2 学術論文に使われる博物画
博物画は「アート」になるか
あとがき
参考文献
◆著者プロフィール
福地毅彦(ふくち・たけひこ) 昭和33(1958)年、東京生まれ。東海大学海洋学部水産学科卒業。さまざまなアルバイトのあと、ソ連貿易関係の商社に就職。家電製品をソ連(当時)に売り込むかたわら、土曜日は古い魚類図鑑を求めて神田神保町に通い、日曜日は釣りに明け暮れる。平成6(1994)年、脱サラし貿易会社を設立し、ロシアに音響製品、カセットテープ、乾電池などを輸出する。現在は会社経営から身を引き、千葉県立中央博物館共同研究員。標本登録や研究者のサポートなど趣味の魚類学を楽しむ日々を送っている
◆書誌データ
書名:海を渡った天才博物画家 伊藤熊太郎 謎に包まれた金魚図譜を追って
著者:福地毅彦
発売日:2025年9月17日
出版社:山と溪谷社
定価:2970円(本体2700円+税10%)
248ページ(カラー112ページ、モノクロ136ページ)/A5判/あじろ並製
https://www.yamakei.co.jp/products/2825063690.html
【山と溪谷社】 https://www.yamakei.co.jp/
1930年創業。月刊誌『山と溪谷』を中心とした山岳・自然科学・アウトドア・ライフスタイル・健康関連の出版事業のほか、ネットメディア・サービスを展開しています。
さらに、登山やアウトドアをテーマに、企業や自治体と共に地域の活性化をめざすソリューション事業にも取り組んでいます。
【インプレスグループ】 https://www.impressholdings.com/
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