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作文・エッセイ
公募ママ
今年の目標

公募歴2年半にして入選回数100以上。驚異の入選確率を誇る塩田友美子さんには、どんな秘密があるのだろう。読めば自分も入選できる!?

みなさんはエッセイを書いたことはありますでしょうか?

川柳や短歌は創作する面が強いですが、エッセイとなるとノンフィクション。

つまり、体験したことを書かなくてはなりません。

話を作ってはいけないとなるとネタに困りそうなものですが、これまでに私が書いたエッセイや、他の入選作品の傾向を見ると一つの特徴があることに気付きました。

そのキーワードは「他人」です。

 

エッセイのテーマが「家族」や「友人」という縛りがある場合も多いのですが、「心あたたまる話」や「親切にされたエピソード」を募集していることがよくあります。

そのようなときに私は思い出してみるのです。

「知らない誰か」に助けられたことを。

一瞬の出会いの人に親切にされたという経験は誰にでもあるはずです。私は雪国育ちでしたが、車が雪道にはまれば知らない人同士で車を押し出してくれました。都会暮らしであれば、子連れだと電車で席を譲ってくれる人がよくいらっしゃいます。そんなささやかに見えることでも、その人たちのあたたかさは偉大です。

他人ということは、自分との利害関係が全くありません。つまり、親切にしてもしなくてもその方にとってはどちらでもよいのです。それなのに損得ではなくて、純粋な優しさで行動したというところに、人間らしさがありエピソードが生まれるのだと思います。

もし、エッセイのテーマに縛りがないのであれば、名は知らずとも困ったときに助けてくれた誰かのことを思い出してみるのもいいでしょう。そのような場面を思い起こしていると、世の中捨てたものじゃないなと前向きになってきます。それに自分も誰かの役に立ちたいと、姿勢を正される気持ちにもなります。公募が副賞以外に、精神面にもメリットがあると思うのはこういう時です。

きっと今日も昨日も誰かに「ありがとう」と言ったはずです。

私もたくさん言いました。

どうして言ったんだっけ?

を思い起こして文字にする。

とどめておくと、価値が増すように思います。

その宝のような経験をお裾分けするのが、エッセイなのではないでしょうか。