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公募を始めたての頃

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公募を始めたての頃

公募歴2年半にして入選回数100以上。驚異の入選確率を誇る塩田友美子さんには、どんな秘密があるのだろう。読めば自分も入選できる!?

あなたはなぜ公募をはじめましたか?

私はずばり、賞金目当て。

今は書く楽しさ中心ですが、主婦でも自分の小遣いくらい稼ぎたい!との思いから始めたのです。

でも、子どもが幼く外勤したくはない。在宅でちょっといい話はないか。

そこで、「主婦」「在宅」「収入」などの単語をパソコンで検索しました。

すると、公募をやっている主婦を発見。

「公募ってなに?」というレベルでしたが、調べていくと「公募ガイド」に行き着きました。

「これだ!」と思い、さっそく購入。

興奮状態で夫に告げました。

「公募ってこんなに賞金もらえるんだって!」

すると、

「そんなにうまくいくかなあ」と笑いつつも、夫は新たな挑戦を応援してくれました。

初めて投稿した川柳のお題は「尿」。

「気づいたら 尿もれこれは 大変だ」

というように、デリケートなテーマに対し、大ざっぱな句をいくつか投稿。

結果は惨敗。なにせ、初心者ですから。

そこで次の、「耳」についての川柳は、夫と真剣に考えてみました。しかし、

「耳垢が たまっていくと 音こもる」

と、それこそモヤっとした句ばかりで、結局私たちは、駄作発表会をしてしまう事態に。それはそれで、夫婦仲良く腹をかかえて笑えたので、良しとしますが。

さて、素人でもわかる駄作臭。そもそも方向性が間違っているのでは?

思い立ったらやらずにはいられない私は、すぐに本を3冊買って読みました。もっと読むべきでしょうが、私は読書が恐ろしく遅いのです。

古典的川柳、現代的川柳の基本、ユーモア系川柳作品集と、なるべく偏らないよう選びました。

読後感じたことは、「思い」を読み込む必要性です。

確かに事実で笑わせ、うなずかせるパターンもありますが、それはネタが良い時のこと。

それ以外は、ぐっとくる言葉選びが必要です。

言葉を探し、組み合わせに悩まされ、ひらめいた時の喜びが、川柳の醍醐味なのではないでしょうか。

大人になった今、言葉遊びが楽しくてしょうがない。

こうしてどんどん、私は公募にはまっていったのです。