その文章が劇的に変わる最後のひと手間⑦:こんなときは仮名で書く一覧


常用漢字表にある漢字でも、使い方によっては仮名書きにするものがあります。
それらを一覧にしました。忘れかけたときの備忘録として活用しましょう。
公募ガイド編集部推奨 仮名書きにする漢字
【副詞】
副詞とは、動詞や形容詞などを修飾する言葉です。副詞は漢字本来の意味が薄いものが多く、そうしたものは仮名書きにします。
例:いかに、いっそう、いったい、いったん、けっこう、いっぱい、さらに、ぜひ、だいたい、たいてい、たとえば、たぶん、ついに、とうてい、とうとう、なかなか、まず、めいめい、めったに、もっとも、よく、いっぱい
【接続詞】
接続詞も漢字の意味が薄いものが多く、以下のようなものは仮名書きにします。
例:あるいは、および、さて、しかし、すなわち、ただし、だから、つまり、なお、なぜなら、ならびに、または、もしくは、ゆえに
【補助用言】
補助動詞、補助形容詞のこと。別の語のあとについて補助的な役割を果たし、それで一語と見なされるため、仮名書きにします。
例:書いてある、食べている、置いておく、買ってくる、教えてくれる、死んでしまう、成功してみせる、やってみる、教えてもらう、助けてやる、飛んでいく、穏やかでない、食べてほしい、かもしれない、住みよい
【助動詞・助詞】
助動詞は、名詞や動詞に意味を添える単語。助詞はいわゆるテニヲハです。
例:わからないようだ、それくらい、東京まで
【代名詞】
代名詞は「あれ」「こちら」などのこそあど言葉です。これらも仮名書きにします。
例:いつ、これ、いずこ、いずれ
【形式名詞】
形式名詞は、形式的な名詞で、漢字の意味は薄くなっています。名詞的用法の場合は漢字にしますが、語尾につくような場合は仮名書きに。
例:したとき、したところ、するため、するたび、そうしたもの、そういう、そんなわけで、そんなふうに
【接頭語・接尾語】
言葉の前やあとにつく言葉。熟語に見えないように仮名書きにします。(「御殿」「御所」「友達」のような例外もあり)
例:ご飯、お話、人たち、月ごと、大人げない、そのころ、ご主人さま、三時すぎ、三人とも、知らぬふり、身ぶり、悲しげ
使い方による場合
同じ漢字でも、右記のように使い方によっては漢字にしたり仮名書きにしたりするものがあります。ここでは漢字で書きがちな主なものを挙げます。
【漢字本来の意味が薄い場合】
息が臭い・照れくさい/坂を下る・くだらない/走り使い・梅雨のはしり/けれん味・明るみ/腹積もり・勝つつもり/過ぎた・~にすぎない/お役御免・ごめんなさい/思い出す・泣きだす/お骨を拾う・こつをつかむ/自分が嫌い・独断のきらい
【品詞による場合】
時には・したとき/この頃・五時ごろ(接尾語)
物事・したこと/様変わり・お客さま(接尾語)
二番目・大きめ/程よく・先ほど(接尾語)
母と共に・三人とも(接尾語)
良しあし・よく書く(副詞)
道理に合う・どうりで(副詞)
出来損なう・利用できる(動詞)
(区別に迷うならすべて仮名書きにすれば不統一にはなりません)