あなたとよむ短歌 vol.46 テーマ詠「あいさつ」結果発表 ~短歌の質問、回答します!~(2/3)
それでは、佳作のご紹介です!
水色が水の色ではないように左に何もなくさようなら
(川村栄さん)
「左様なら」に左もなにも意味はない。深く考えずに使っている言葉はたくさんありそう。
「おはよう」と言いたくもない人にだけ「おはようございます」と言います
(チャーミーさん)
わかる気がします。儀礼的な「おはようございます」ならギリギリ耐えられそう。
生前の祖母の口癖「また来てね」お墓参りはいつだって晴れ
(宮緒かよさん)
おばあちゃんがニコニコと待っていてくれるのかもしれませんね。人柄が伝わっています。
本物のさようならだと思わずに綿毛みたいに吹いてしまった
(把手さん)
タンポポの綿毛のように「吹いて終わり」にしてしまった。最後だと分かれば大切にできた?
「さーさす」と言えば「さーす」と返り来て朝のバイトはしずかな湖畔
(水面叩さん)
湖畔の森のこだまのように交わされる早朝バイトたちのあいさつ。比喩表現が絶妙です。
挨拶がイヤで日傘で身を隠す空の青さを水たまりで知る
(めめこさん)
そんな日があってもいいはず。水たまりに空の青さを見つけられる人はすてきですね。