ネーミング・ キャッチフレーズ 入選に導く:入選するための5つの技術
ネーミングやキャッチフレーズの公募で入選するためのコツを考えていきます。
まず強い言葉を作るための技術をレクチャーし、次にネーミング公募、キャッチフレーズ公募を分析。
ネーミング&キャッチフレーズ公募のための基本のき
ネーミングやキャッチフレーズを作る技術を紹介しますが、その前に、公募での基本の手順について説明しておきます。
1.募集の意図をつかむ
公募の場合は、自分で応募要項をよく読み、募集の趣旨を推理しないといけません。つまり、作品はどんな使われ方をして、誰が使うか、どの面を引き出せばいいか等を考えます。この時点でひらめくものがあるのなら、一気に作品を作ってしまってもOKです。
2.キーワードを引き出す
応募要項の中にある言葉や、趣旨、特徴、それらから連想されるキーワードをたくさん出していきます。また、複数の方向性からも自由に考えてみます。
外国語などに変換してもいいですし、第三者に意見を聞くのも有効。この時点で、ある程度、絞り込みます。
3.伝え方を考える
ここから本来の作品作りです。書き出したキーワードの言い方を工夫したり、組み合わせたりし、最終的に残った案をさらにブラッシュアップして完成です。ここまでのプロセスは残しておきましょう。案が白紙に戻った場合、必要な箇所に戻れるからです。
ネーミングにおける2つの技術
強いネーミングを作るには、「ナンバー法」と「合体法」が有効です。
ナンバー法
言葉の中に「数字」を入れると、説得力が増します。また、視覚的にも目がいきます。
具体的な数字のほうが理解しやすく、伝わる速度も速い。また、数字は奇数のほうが多い傾向にあります。
合体法
単語を組み合わせて、新しい言葉を作ります。「草食男子」なら、「控えめ」「草食」など「男子」とペアになる言葉を挙げ、その中から2つの単語が出会ったことがなく、語呂のいいものを選びます。
世の中のいろいろなネーミングを集めてみました!
いろいろなネーミングをインプットしておくと、いざというとき、応用できます!
キャッチフレーズ3つの技術
強いキャッチフレーズを作るには、「ギャップ法」「サプライズ法」「リピート法」の技術が適しています。
ギャップ法
意識して反対の言葉を入れるテクニックです。たとえば、「嫌いになりたいのに、あなたが好き」。敢えて反対の言葉を入れたことで強いギャップが生まれ、「あなたが好き」が強調されます。
サプライズ法
相手の心を動かす一つの方法、それはサプライズで、一番簡単なのは「!」をつけること。「好き」より「好き!」です。
また、驚いたときに発する言葉を入れてもOKです。
リピート法
言葉を繰り返すと、それが強調され、繰り返して言うほど重要なことなのかという印象を与えられます。
「暑い」より「暑い、暑い」のほうが言葉にエネルギーがあり、感情が強く伝わってきます。
強い言葉を作る技術
佐々木圭一著『伝え方が9割』には、強い言葉を作る技術として、以下の2つの技術も紹介されています。
まず、「赤裸裸法」。
たとえば、「あなたが好き」と思っているとき、あなたの体はどうなっているでしょうか。
顔は、赤くなります。
のどは、からからになります。
くちびるは、震えます。
こうしたいつもは言葉にしない赤裸裸な感覚を言葉にするだけで、言葉はいきいきとします。
「あなたが好き」より、「くちびるが震えてる。あなたが好き」のほうが相手をぐっと惹きつけます。
「クライマックス法」は、
「ここだけの話ですが」
「実は」
「一言だけ付け加えますと」
のように、「これから重要な話が始まるんだ、聞いておかなくては!」と思わせて、集中力をこちらに向かせる技術です。
「赤裸裸法」も「クライマックス法」も、キャッチフレーズに応用できそうです。
※本記事は「公募ガイド2015年11月号」の記事を再掲載したものです。