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デュシャンの《大ガラス》レプリカ研究、多摩美で国際シンポジウム開催へ

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絵画(日本画・洋画)・美術展
報道発表
デザイン:加藤勝也(プレスリリースより)

アートの世界に衝撃を与え続けるマルセル・デュシャンの代表作《大ガラス》。その謎めいた魅力と複製の歴史に迫る国際シンポジウムが、2025年3月1日に多摩美術大学八王子キャンパスで開催されることが決定した。

《大ガラス》こと《彼女の独身者たちによって裸にされた花嫁、さえも》は、8年の歳月をかけて制作された未完成のオブジェだ。その解釈の幅広さから、今なお多くの議論を呼んでいる。ガラスという繊細な素材のため、展覧会などでは複数のレプリカが制作されてきた歴史がある。

今回のシンポジウムでは、ストックホルム、ロンドン、東京、パリの4都市で制作されたレプリカに焦点を当てる。各都市からキュレーターや研究者が集結し、レプリカの制作経緯や保存方法、そしてデュシャン研究における意義について議論を交わす。

特筆すべきは、アジア唯一のレプリカである《大ガラス東京ヴァージョン》の存在だ。1980年に東京大学と多摩美術大学の学生らによって制作されたこのレプリカは、デュシャンと交流のあった瀧口修造と東野芳明が監修を務めた貴重な作品である。

さらに、多摩美術大学アートアーカイヴセンターでは、《大ガラス東京ヴァージョン》の制作過程で生まれた試作群を正式にアーカイヴ化。これを記念し、関連資料展も同時開催される。

アートファンにとって見逃せないこのイベント。参加は無料だが、事前申し込みが必要で定員は200名。デュシャンの革新性と、その作品が今なお与え続ける影響力を肌で感じられる貴重な機会となりそうだ。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000147.000034331.html