涙と共に紡がれる想い:「つたえたい、心の手紙」コンテストが語る人生の深み
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人生の喜びや悲しみ、そして大切な人への想いを綴る「つたえたい、心の手紙」コンテスト。第17回を迎えた今年も、全国から寄せられた775作品の中から、心に響く23作品が選ばれた。
今回の金賞に輝いたのは、高橋萌香さんの『振り袖姿の私を見て大泣きしたおばあちゃんへ』。成人式の晴れ姿を見て涙を流した祖母への手紙だ。祖母の死後、壮絶な人生を知った作者が、語られなかった過去への想いと感謝を綴った作品に、審査員の心が揺さぶられたという。
10代から90代まで幅広い年齢層からの応募があり、累計応募総数は18,000通を超えた。この数字は、亡き人への想いを言葉にすることの大切さが、世代を超えて共感を呼んでいることの証だろう。
審査員からは「悲しみの中にも感謝の気持ちが伝わる作品」「前向きな意思が強く伝わる作品」「人と人との絆の大切さを感じる作品」が高く評価されたとのコメントがあった。
入選作品は小冊子にまとめられ、2025年5月より抽選で1,500名に配布される。また、3月下旬からは公式Webサイトで金賞・銀賞作品の全文が公開される予定だ。
このコンテストは、㈱くらしの友が2008年から毎年開催している。故人への手紙を棺に入れる光景から着想を得たという。悲しみを乗り越えるきっかけになればとの思いが、17年間も続く人気企画となった背景にあるのだろう。
言葉にできなかった想い、伝えられなかった感謝。それらを「心の手紙」として綴ることで、私たちは過去と向き合い、未来へ歩み出す勇気を得る。このコンテストは、そんな人々の心の機微に寄り添い続けている。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000117950.html