板橋の昔話が絵本に!「縁切り榎」や「仏様のおだんご」など4話を収録


東京都板橋区が、地域に伝わる昔話を現代の子どもたちにも親しみやすい絵本として蘇らせた。「いたばしの昔ばなし」と題された2冊の絵本には、板橋区の歴史や文化を感じられる4つの物語が収録されている。
この絵本は、昭和53年に刊行された「いたばしの昔ばなし(文化財シリーズ第25集)」を原作としており、全53話の中から厳選された4話が絵本化された。収録されているのは「和尚さんとぬすびと」「与兵衛さんときつね」「仏さまのおだんご」「街道のえのき」の4話だ。
絵本の制作には、ボローニャ国際絵本原画展入選者や板橋区立美術館ゆかりのイラストレーターが携わっている。「その①」をあいざわふみさん、「その②」をumecoさん、巻末の「いたばしの昔ばなしMAP」をなかむらしんいちろうさんが手掛けた。それぞれの絵師の個性豊かな絵柄が、昔話の世界観を鮮やかに描き出している。
板橋区は「絵本のまち板橋」をブランドとして推進しており、今回の絵本制作もその一環だ。絵本を通じて、子どもたちに地域の歴史への興味を持ってもらい、郷土愛を育むことが狙いとされている。
収録された物語は、いずれも板橋区内の特定の場所を舞台としている。例えば「和尚さんとぬすびと」は現在の赤塚四丁目、「与兵衛さんときつね」は志村坂下、「仏さまのおだんご」は志村橋付近の丸池、「街道のえのき」は仲宿が舞台だ。これらの話を通じて、読者は板橋の昔の姿や風景を想像することができる。
特筆すべきは、巻末に収録されている「いたばしの昔ばなしMAP」だ。このマップは、板橋区の昔と今、そして絵本の舞台を見開きページいっぱいに描いたイラストマップとなっている。時代を超えて板橋の姿を一望できる、この絵本ならではの特徴的なコンテンツだ。
この「いたばしの昔ばなし」絵本は、令和7年4月26日から区立図書館(全12館)で閲覧可能となる。板橋区の歴史や文化に興味がある方はもちろん、子どもたちと一緒に楽しみたい保護者の方々にもおすすめの一冊となりそうだ。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000165.000129038.html