没後40年、鴨居玲の魂を描く - 「見えないものを描く」展が京都で開催


戦後日本美術界の奇才、鴨居玲の没後40年を記念した特別展「没後40年 鴨居玲展 見えないものを描く」が、2025年5月30日から7月6日まで、京都駅ビル内の美術館「えき」KYOTOで開催される。
鴨居玲(1928-1985)は、「人間とは何か」を生涯のテーマに掲げ、独自の画風で人間の内面を描き続けた画家だ。金沢美術工芸専門学校で学んだ後、欧州や南米を巡り、「おばあさん」や「酔っぱらい」といったモチーフを通じて、人間の本質に迫る作品を生み出した。
本展では、鴨居の芸術の核心に迫るべく、初期から晩年までの「自画像」、スペイン滞在時に描かれた「酔っぱらい」シリーズ、帰国後に挑戦した「女性像」、そして信仰への問いを表現した「教会」シリーズなど、重要なモチーフに焦点を当てている。さらに、作家・陳舜臣のエッセイ『弥縫録 中国名言集』のために手掛けた挿絵原画も一部展示される。
展覧会では、鴨居が追求した「見えないものを描く」という芸術理念に迫り、人間の心と心の関係性を探る。また、6月14日には笠間日動美術館副館長の長谷川智恵子氏によるギャラリートークも予定されており、鴨居芸術への理解を深める貴重な機会となるだろう。
入館料は一般1,100円、高・大学生900円、小・中学生500円。前売りチケットは4月19日から5月29日まで販売される。美術ファンはもちろん、人間の内面や存在の本質に興味がある方にとって、見逃せない展覧会となりそうだ。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000388.000021989.html