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「壊れたものを修復する」アートの力 - 発達障害研究と現代美術が融合する京都の展覧会

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アート・絵画・工芸
絵画(日本画・洋画)・美術展
報道発表
プレスリリースより

京都の築92年の町家で、ユニークな展覧会が開催される。「修復の練習」と題されたこの展示会は、発達障害研究と現代美術が融合した、これまでにない試みだ。

主催するのは「オールマイノリティプロジェクト」。発達障害者をはじめとするマイノリティの社会的孤立を防ぐことを目指す研究開発プロジェクトだ。彼らが現代美術作家たちとコラボレーションし、「分かり合えなさ」を超えていくための新しい視点を提供する。

会場となるThe Terminal KYOTOは、生活と展示が緩やかに重なり合う空間。自然光が美しい京町家の中で、5人の現代美術作家たちの作品が展示される。彼らは共通して、「バラバラになったものをつなぎ合わせる」ことをテーマに作品を制作している。

例えば、播磨みどり氏は印刷メディアを基にした立体作品を、猪原秀陽氏は発達障害当事者の視点を表現した漫画を展示。佐々木萌水氏は京都の川から拾った陶磁器の破片を漆で繋ぎ合わせた作品を、𡧃野湧氏は意図的に破損を取り入れた陶磁器作品を披露する。山本高之氏は子どもの会話や遊びを通じて社会の慣習を描き出す作品を展開する。

キュレーターの金澤韻氏は「壊れない・壊さないことより、壊れたものを修復することを考えてみたい」と語る。この展覧会は、私たちが日常生活で直面する「ズレ」や「分断」に向き合うためのヒントを提供してくれるだろう。

展覧会は2025年5月17日から6月1日まで開催される。入場は無料。関連イベントとして、アーティストや研究者が登壇するトークイベント「ズレを合わせつつ 〜「修復の練習」を語る〜」も予定されている。

現代社会において、私たちはどのように他者と向き合い、関係を築いていけばよいのか。この展覧会は、アートを通じてその答えを探る貴重な機会となりそうだ。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000148140.html