巨匠デイヴィッド・ホックニーの70年の軌跡、パリで圧巻の大回顧展


現代美術界の巨匠デイヴィッド・ホックニーの大規模な回顧展が、パリのフォンダシオン ルイ・ヴィトンで開催中だ。「David Hockney 25」と題された本展は、8月31日まで続く。
展示作品は400点以上に及び、1955年から2023年までの70年間にわたるホックニーの創造的宇宙を網羅している。絵画、ドローイング、デジタルアート、ビデオインスタレーションなど、多岐にわたる表現手法で制作された作品が一堂に会する。
展示の目玉は、ホックニーの代表作「とても大きな水しぶき」(1967年)や「クリストファー・イシャーウッドとドン・バカーディ」(1968年)などの初期作品から、最新のiPadを使用したデジタル作品まで、時代を超えて進化し続ける芸術家の姿を追える点だ。
特筆すべきは、ホックニー自身が展示の細部まで監修していることだ。各セクションの構成や展示室の配置にも彼の意図が反映されており、まさに「ホックニーによるホックニー展」と言える。
展示は時系列に沿って構成されており、1950年代のブラッドフォード時代から始まり、ロンドン、カリフォルニア、ヨークシャー、ノルマンディーと、ホックニーの足跡を辿ることができる。風景画や肖像画、静物画など、テーマの変遷も見どころの一つだ。
最上階では、ホックニーが影響を受けた古典から現代までの巨匠たちとの対話を感じさせる作品群が展示されている。フラ・アンジェリコやセザンヌ、ゴッホ、ピカソらの影響を受けた作品を通じて、ホックニーの芸術観を垣間見ることができるだろう。
本展は、常に新しい表現を追求し続けるホックニーの姿勢を如実に示している。70年の歳月を経てなお、その創造力は衰えることを知らない。現代美術に興味がある人はもちろん、アートに馴染みのない人にとっても、刺激的な体験となるはずだ。
パリを訪れる機会があれば、ぜひフォンダシオン ルイ・ヴィトンに足を運んでみてはいかがだろうか。ホックニーの色彩豊かな世界に浸る、またとない機会となるだろう。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000043.000033811.html