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蝶を食べる少女たち?やましたあつこ個展が描く、もうひとつの王国の新章

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アート・絵画・工芸
絵画(日本画・洋画)・美術展
報道発表
©️Atsuko Yamashita 「eating a butterfly」2025(プレスリリースより)

現代アートの世界に新たな風を吹き込む注目の若手アーティスト、やましたあつこの個展「eating a butterfly」が2025年5月17日から6月15日まで、東京・原宿のHARUKAITO by ISLANDで開催される。本展は、やましたの独特な世界観を体現する新作78点を一挙に公開する、見逃せない機会だ。

やましたあつこは、幼少期のいじめ経験から生まれた「もうひとつの王国」を描き続けるアーティストとして知られている。その世界では、少女や草木、動物たちが調和して共存する様子が、和紙やドイツの新聞紙に油彩で繊細に描かれる。今回の個展タイトル「eating a butterfly」は、そんな彼女の想像世界と現実が交錯する新たな物語の始まりを示唆している。

展示のコンセプトは、自然界における蝶と植物、動物の複雑な関係性から着想を得ている。蝶は有毒植物を識別する能力を持ち、花粉を運ぶことで植物の繁栄に貢献する。一方で、蝶自身も動物の餌食となるが、その捕食者は有毒植物を見分けられずに誤食してしまうこともある。このような生態系のバランスと自然の摂理が、やましたの新作群に反映されているのだ。

やましたの作品世界は、現実の暴力や不条理から身を守るための象徴的な武装であり、静かな抵抗の形とも言える。それは失われた世界の再構築と、存在の回復を目指すユートピアの表現なのかもしれない。

1993年愛知県生まれのやましたは、東京芸術大学美術学部絵画科油画専攻を卒業後、数々の賞を受賞し、国内外で個展やグループ展を開催してきた。その独特な表現は、愛知県美術館にもコレクションされるなど、高い評価を得ている。

「eating a butterfly」展は、木曜日から日曜日の13時から19時まで開催される。オープニングレセプションは5月17日の18時から20時。現代アートファンはもちろん、不思議な物語世界に興味がある方にもおすすめの展覧会だ。やましたあつこが紡ぎ出す、幻想的でありながら力強い作品世界を、ぜひこの機会に体験してほしい。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000028.000057302.html