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「下手なものを作れば登山者を死なす」命を守る道具に魂を込めた職人の物語、没後60年で書籍化

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ノンフィクション
報道発表
プレスリリースより

山と溪谷社は、昭和初期から登山界を支えた伝説の職人・山内東一郎の生涯を追った書籍『ピッケルの神様 山内東一郎物語 近代日本のものづくりと登山史を支えた孤高の職人』を2026年1月19日に発売する予定である。没後60周年という節目に、日本のものづくりの真髄を伝える一冊として注目を集めている。

青森県出身の鍛冶職人だった山内東一郎は、仙台でピッケルの魅力に取り憑かれ、その製作に人生を捧げた人物だ。「鉄の声を聞く」という独自の感性を持ち、「下手なものを作れば、買ってくれた登山者を間接的に死なすことになる」という厳しい自戒のもと、一切の妥協を許さない姿勢で道具作りに臨んだ。

山内が生み出したピッケルは、1956年のマナスル初登頂をはじめとする数々の歴史的登攀を陰で支えてきた。1930年には世界で初めてニッケル・クローム鋼を用いたピッケルを製品化し、その品質の高さから皇太子(現・上皇)や高松宮にも献上されるなど、その技術は広く認められていた。1965年に最後のピッケルを納品し、翌1966年に75歳で逝去するまで、生涯で2000本を超えるピッケルを世に送り出している。

本書は、道具に命を託す登山者と、その信頼に命懸けで応えた一人の職人の物語である。効率が優先される現代社会において、誇り高く生きた「孤高の職人魂」を問い直す内容となっている。著者は『定本 山のミステリー 異界としての山』などで知られる工藤隆雄氏が務めた。

定価は2420円(税込)で、四六判並製、300ページ(カラー口絵4ページ)。山と溪谷社の公式サイトで詳細を確認できる。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000007105.000005875.html