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「小説の取扱説明書」~その41 ストーリーは降ってくるか~

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作文・エッセイ
小説の取説

 

公募ガイドのキャラクター・ヨルモが小説の書き方やコツをアドバイスします。ショートショートから長編小説まで、小説の執筆に必要な情報が満載の連載企画です。

第41回のテーマは、「ストーリーは降ってくるか」です。

いつかストーリーが降りてくるようになる

「ストーリーは降ってくるもの」と言います。

実際に、何人もの作家からこの言葉を聞きました。

これを言われると、ちょっと絶望的な気持ちになりますよね。

待っているんだけど、全然降りてこないんだもんってね。

でも、まあ、そんなに絶望するような話でもないみたいです。

小説を読んで、「そうきたか、面白い!」と思ったことはありますよね。それをひとしずくとしましょう。それが一滴一滴、コップの中に溜まっていき、ある日、突然、わっと溢れるんですね。

それまではインプットばかりでしたが、急にアウトプットができるようになります。

こうなったらしめたものですね。

小説はよく読むけど、ストーリーなんて降ってこないよ、きっと才能ないんだな。

そう思うとつらいものがありますが、才能はみんな持っているのだと思います。

なのに、あと一滴で才能が溢れだすよというところまできているのに、自分を信じられずに諦めてしまう人が多い。

ストーリーなんか、小説を読み続け、書き続けていれば、誰でも降りてきますよ。

アイデアが生まれるとき

ストーリーが降りやすい状況はあるかもしれません。

よく足を動かすと血流がよくなってアイデアが出ると言います。

言われてみれば、アイデアに窮したときはうろうろ歩きまわったりしますね。

散歩もいいと思います。30分ほど歩いていると、急に脳が動き出して、頭の中でストーリーが映画みたいにどんどん流れ出すことがあります。

アイデアが出る三上を知っていますか。

馬上(ばじょう。馬の上。今なら電車の中でしょうか)
枕上(ちんじょう。布団の中。睡眠中、または横になっているとき)
厠上(しじょう、トイレの中。これに入浴中を含めてもいいかも)

脳活動を調べていると、脳活動が活発なときには動かないのに、脳を休めていると活動しだす回路があるそうです。脳の中をぐるぐるまわり、あっちとこっちを結びつけて、面白いことを見つけたりするんですね。

それがデフォルト・モード・ネットワークです。

デフォルト・モード・ネットワークは、脳活動を休めているときに動き出します。つまり、リラックスタイムです。

馬上、枕上、厠上、入浴中、散歩中。

みんなリラックスタイムですね。

だから、こういうときに特に、「あっ!」とひらめくのですね。

(ヨルモ)

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ヨルモって何者?

公募ガイドのキャラクターの黒ヤギくん。公募に応募していることを内緒にしている隠れ公募ファン。幼馴染に白ヤギのヒルモくんがいます。「小説の取扱書」を執筆しているのは、ヨルモのお父さんの先代ヨルモ。