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ヨルモの「小説の取扱説明書」~その2 説明文~

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作文・エッセイ
小説の取説

公募ガイドのキャラクター・ヨルモが小説の書き方やコツをアドバイスします。ショートショートから長編小説まで、小説の執筆に必要な情報が満載の連載企画です。毎週金曜日に配信。

第2回目のテーマは、『小説の材料』から「説明文」についてです。

説明文のコツは書きすぎないこと!

説明文は、読んで字のごとく、何かを説明した文章です。

「いつ、どこで、誰が、どうした」といった状況や、そうなった経緯、誰が言ったセリフかなどを書くことが多いですが、説明は“書きすぎない”のがコツです。

絵で言うと、輪郭、アウトラインにあたるものです。

必要最低限でいいですね。書かなくていい“線”は省略し、簡潔だけど、状況や物語の進行がわかるようにします。

「感情・書き手・時間軸」注意点は3

ここで、説明文を書く上での注意点を3つ上げます。

 

①、生な感情を書きすぎないこと。

「悲しかった」のように書くのは心理描写ではなく、心理の説明ですね。

「悲しかった」と書くのではなく、「悲しさ」を書きましょう。

 

②、誰が書いているかを意識すること。

「誰がって、作者の私だよ」と思うと思いますが、説明をしているのは物語の語り手、つまり、ナレーターです。

私小説などは「作者兼、語り手兼、主人公」だからややこしいけど、語っているのは語り手で、作者はそれを口述筆記しているという関係だと思ってください。

 

③、語り手がどこの時間軸にいて説明しているかを意識すること。

現在から過去を振り返るような立場なのか、作中の現場にいて実況中継しているような立場なのか。語り手は過去と現在を行き来できるのか、できないのか。

それによって説明できることとできないことがでてきます。

主人公の今をリアルタイムで追いかけているのなら、「このときはまだそうは思っていなかった」と回想的に書くことはできません(できなくはないですが、不自然)。

このことはいずれまた別項で詳しく説明します。

 

次回は、説明するのがやや難しい「描写文」について解説していきたいと思います。

 

(ヨルモ)

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「小説の取扱書」を執筆しているのは、ヨルモのお父さんの先代ヨルモ。