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公募歴2年半にして入選回数100以上。驚異の入選確率を誇る塩田友美子さんには、どんな秘密があるのだろう。読めば自分も入選できる!?

「今日はみなさんに重大な発表があります!」

なんて書き出しだと

「なんだろう?」とちょっと気になりませんか?

文章の書き出しには様々なパターンがあると思いますが、エッセイなどで私は「会話」から始めるのが好きです。

実際に入選した私の作品も、会話から始まるものが多い傾向があります。

相手が必ずいる会話のシーンからはじめることで、読み進みたくなる効果があるように思うのです。

大きい賞ほどたくさんの応募がありますし、もちろんプロではない我々にファンなんていないでしょう。

つまり最後まで読んでいただくには書き出しは非常に重要な部分となってきます。

一生懸命書いた作品のすべてをどうか審査員の方に読んでもらいたい!

そんな思いで、できるだけ読み進んでもらえるような言葉を始めに持ってくるよう意識して書いています。

また、他の方の入選された作品の書き出し部分をたくさん読むようにもしています。

どなたもそれぞれに工夫をなさっているのです。

たとえば「40年前のことである」から始まる文は、おおよその時代背景とその方のご年齢がすぐに想像でき頭に入ってきやすいです。

「ピンポーンと玄関のインターホンが鳴った」という書き出しだと、誰が来たのだろうと気になりますし、音を入れることによって人間の五感にも訴えてきます。

このように「私は~です」というオーソドックスな書き出しから一歩踏み出すと、ずいぶん文章の世界が広がっていくように思います。

少し読むつもりがすべて読んでしまう作品はやはり、書き出しの部分からぐっと心をつかまれているのです。

きっとみなさんにもこだわりの書き方があることと思います。

誰かの入選作品からヒントをもらったり、これまでとは違う新しい手法を試してみるというのも公募の楽しみ方の一つではないでしょうか。