ノスタルジックな都会の街 未来に残したい雑司が谷フォトコン
2014年に日本ユネスコ協会連盟から『未来遺産』に認定された雑司が谷。「わが心の雑司が谷」「あなたにとっての雑司が谷」をテーマとしたフォトコンテストが開催中です。
『未来遺産』は、長い歴史と伝統のもとで豊かに培われてきた地域の文化・自然遺産を100年後の子どもたちに伝えるための運動です。日本ユネスコ協会連盟では、この取組に賛同した市民主体の活動を「プロジェクト未来遺産」として選考し、活動支援を行っています。現在、全国で62のプロジェクトが登録されています。
雑司が谷といえば『鬼子母神堂』。豊島区内では最古の建造物で、子授け、子育ての神様として信仰されています。子どもを食らう鬼だった鬼子母神が、お釈迦様の導きにより改心して神さまになったとの言い伝えから、鬼の字はツノのない字が用いられています。2016年には国の重要文化財に指定されています。
境内にある『上川口屋』は創業1781年。江戸時代からお店を構えている駄菓子屋さんで、100種類近くの商品を取り扱っています。創業当時は「飴や」だったそうで、看板商品だった「柚子あめ」は大名も買いに来たのだとか。茅葺屋根はトタン屋根に変わりましたが、店構えは当時のままです。
鬼子母神堂を参拝された方々が上川口屋さんへ立ち寄り、話に花を咲かせながら楽しく買い物をされている様子が印象的でした。しかしお店に子どもの姿はなく、集まっているのは昔を懐かしむ大人たち。
店主に伺ったところ、最近ではコンビニにも駄菓子コーナーがあり、大きなショッピングセンターには昔の商店を再現した駄菓子屋さんもあるため、なかなか商売が難しいとのことでした。しかし、ここには創られた空間にはない「お店の歴史」と「地域の温かさ」が感じられます。大切な場所として後世に残ってほしいと強く感じました。
鬼子母神の境内にある樹齢700年に及ぶの大イチョウのように、変わって欲しくないスポットが100年後も残り続ける街であって欲しい。あなたの感じる雑司ヶ谷地域の大切にしたい場所、場面をぜひ撮ってみてください。
公募情報の詳細はこちら:https://www.koubo.co.jp/contest/picture/photo/040343.html
第2回 雑司が谷フォトコンテスト
(2018年2月28日〆切)