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54年目を迎える「宣伝会議賞」がロゴマークを刷新!

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日本最大規模の公募広告賞である「宣伝会議賞」の、新しい公式ロゴマークが発表されました。デザインしたのは、東京2020オリンピック・パラリンピックのエンブレム制作者でもあるアーティストの野老朝雄(47)氏。今回のロゴは、エンブレム決定後、野老氏が初めて制作したものとなります。

 

「宣伝会議賞」は1962年に始まり、今年で第54回を迎える広告賞です。多くの広告賞は、広告として実際に使われたものだけが審査対象となることが多いのですが、「宣伝会議賞」はサントリー・キヤノン・JTB・キッコーマンなど、日本を代表する各協賛企業からの課題を解決するアイデアを募集するため、プロ・アマ・学生などだれでも応募できるのが特徴。糸井重里氏や林真理子氏などの著名人を多く輩出しているため、コピーライターの登竜門としても広く認知されています。

 

長い歴史を重ねてきた「宣伝会議賞」ですが、来年の55回の開催を目前に控え、また新しいステージに進むためにロゴマークを刷新することを決定。東京2020オリンピック・パラリンピックの大会エンブレムを手掛けたことでさらに脚光を浴びている、野老朝雄氏にデザインを依頼しました。

 

野老氏のコメント:

新ロゴマークを制作するにあたり、「頂点」を表現することを念頭に置きました。宣伝会議賞は、何十万と集まって来る言葉のトップを決める、凄まじいアワード。多くの人がめざす、その頂点を表現したいと考え、ピラミッドを上から見た様子をイメージしました。さらに、平面で  見たときには、「一つの言葉が、波紋のように周囲へと強く・広く影響を及ぼしていく」様子  にも見えるようにと考えました。シンプルな佇まいを追求することで、単体でも、複数組み合わせてパターン化しても、力があるデザインをめざしました。

 

――宣伝会議賞のロゴ制作を引き受けた理由を聞かせてください。

私は建築出身ということもあり、広告界のことをあまり知りません。宣伝会議賞も、今回お話をいただいて知りました。今年で54回を迎えるとのことで、「そんなに続いているのか」と驚きましたね。宣伝会議賞は、半世紀以上続いてきたコンペティションで、もはや100回目が視野に入る段階にまできている。脈々と続いてきた、また今後も続いていく歴史ある賞に、こういう形で関われるのは嬉しい。光栄に思い、取り組みました。

 

――ロゴに込めた思いを聞かせてください。

まず「宣伝会議」という企業名・雑誌名、「宣伝会議賞」というアワード名に強いインスピレーションを受けました。今は当たり前のように受け入れられていますが、かつては「それが雑誌の名前?」と驚かれた時代もあったと思うんです。そんなインパクトのある名前を現代に至るまで大切に維持してきたことへの敬意もあり、この漢字をロゴとして扱ってみたいと考えました。

私は文字や言葉に強い憧れを持っています。文字をデザインの視点で解釈し、そこに込められた思いやメッセージを立体/平面で図形化することで、自分もその世界に少しでも関わっていたいという思いがあります。宣伝会議賞は、今後も歴史を積み重ねていく中で、いつしか日本語だけでなく外国語の作品も集まってくる賞になるときがくるかもしれない。そのとき、同賞が    もともと「日本語を極める賞」だったというルーツ、アイデンティティを表現できればいいなとも思っています。

 

野老朝雄(ところ・あさお)氏/アーティスト。1969年東京生まれ。1992年 東京造形大学卒業。建築を学び、江頭慎氏に師事。2001年9月11日より独学 にて紋様の制作を始める。作家活動のほか、ファッションブランドや建築物のファザードパターンなどを手がける。最近の主な仕事に、BAO BAO ISSEY MIYAKEに"TOKOLO PATTERN"のアートワークを提供、三菱地所設計「大名古屋  ビルヂング」下層部ファサードガラスパターンなど。

 

公募情報の詳細はこちら:

https://award.sendenkaigi.com/

第54回 宣伝会議賞(2016年11月11日〆切 ※中高生部門10月3日〆切)

 

 

第54回 宣伝会議賞