心に残るあなたの雨のシーン俳句作品募集中
今年も湯河原町が主催する、「第16回湯河原文学賞 俳句部門作品募集俳句」の締切りが8月31日にせまっています。最優秀賞は10万円!また入選20点の該当者は、10月1日に講評会・表彰式と同時に行われる、審査員をつとめる俳人の黛まどかさんとの湯河原吟行会(万葉公園や温泉街を散策しながら投句する会)に参加できます。
2015年(第15回)のテーマは「花」。菜の花や桜、たんぽぽを詠った春の俳句が多い中、最優秀賞を受賞した作品は、湯河原在住の方の
「夾竹桃わけても紅き爆心地」
という夏の句です。キョウチクトウとは、夏を代表する花木のひとつで、たいへん毒性の強い植物ですが、この句のもつ重い意味を引き立たせるインパクトの強い一句となっています。
今年のテーマは「雨」。どんな情景が思い浮ぶでしょうか…。
雨だけでは季語になりませんが、傘は季語になります。「春雨」「五月雨」「時雨」「梅雨」「夕立」…季節を表す雨はそれだけで趣があり、いろいろな感情を表現できるので初心者でも句が作りやすいテーマです。また、昔から読み継がれている最古の和歌集「万葉集」も参考になるでしょう。
湯河原の万葉公園には万葉集の中で唯一詠われた出湯の歌碑、
「足柄の 土肥の河内に 出づる湯の 世にもたよらに 子ろがいわなくに」
があります。解釈はいろいろですが、温泉(湯気)に恋心を例えた句といわれています。直接的な言い方を避けているので謎めいて興味をひくところは、俳句にも通じる心ですね。この句は雨に関連していませんが、万葉集には「雨」に関する句が100首以上あるようです。
湯河原と結びつけて考えるならば、幕山、不動滝、奥湯河原、星が山公園、鵐窟(しとどのいわや)、白雲の滝、去来の滝など景勝地がたくさんあります。それをいくつかの雨のシーンと掛け合わせるなど言葉をつなげていくと思いがけずステキな俳句が生まれるかもしれません。言葉遊びの感覚で挑戦してみてはいかがでしょうか。
-------公募情報の詳細はこちら:
http://www.town.yugawara.kanagawa.jp/kyoiku/bungaku/p02792.html
第16回湯河原文学賞 俳句部門作品募集(2016年8月31日〆切)