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地球だってランゲルハンス島だって「島」なんだ 「第7回 宮古島文学賞」 

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一般社団法人宮古島市文化協会が、第7回「宮古島文学賞」を開催します。テーマは「島」。宮古島在住者だけでなく、全国誰でも応募できます。第1席の受賞者には賞金50万円が贈られます。締め切りは10月31日。

どこまでが「島」に含まれる?

「島」とはなんでしょうか。日本が平成8年に批准した「海洋法に関する国際連合条約」には、「島とは、自然に形成された陸地であって、水に囲まれ、高潮時においても水面上にあるものをいう」と定められています。

 

応募作品は上記を厳密に満たす「島」でなければならないの? と不安に思う方もいるかもしれません。

 

ご安心ください。第3回宮古島文学賞のチラシの中央に配置されている画像は、なんと地球。なぜ地球にしたのか主催者に伺ったところ、「『島』を広くとらえてほしいとの思いから、思い切って、宇宙に飛びました」とのこと。

 

つまり、宮古島文学賞の作品は、実在の島でも、空想の島でも、概念上の島でもなんでもいいわけです。地球だって、宇宙から見れば「島」なんですね!

過去の選評を読もう

第6回(前回)宮古島文学賞の応募総数は60作品です。1次選考通過が20作品、最終選考に残ったのが8作品、受賞が3作品。これ、かなり倍率が低めです。ここだけの話、受賞を目指したい方には狙い目の賞だといえます。

 

賞を目指す応募者にとって重要になってくるのが、過去の選評です。前回は、椎名誠氏・もりおみずき氏・大城貞俊が選考委員を務めました。まずは読んでみましょう。

 

椎名誠氏の選評の中で、気になる箇所があります。

 

けれど島の文学というと今回などは特に死生観に基づくテーマが多いのにやや困惑した。最終選考作八編中、過半数が人の死やそれにまつわる恩讐を含めた島独特の物語になっている。文学に死生観は強みを持つテーマだが、果たしてこのように集中的に応募作品にこのテーマが並んでくるとどうなのだろうか。

 

(第6回「宮古島文学賞」入賞作品 椎名誠 選考評より https://miyakobunka.com/bungaku06-award/)

 

どうも、ステレオタイプ的な「島」には「独特の死生観を持つ人々がいる」のようなイメージをもつ人が多いようです。やはりそのような作品が集まりやすいのでしょうか。それとも、選考の過程で死生観を扱った作品が残るのでしょうか。主催者に取材してみました。

 

一次、二次選考の際に、死生観を取り扱っているから良い作品にするということはありません。〇〇だから残そうということはなく、その作品の内容、完成度を選考基準に沿って採点した順位の中で、最終的には話し合いを重ね決定します。

今後の方向性として求めるものは、これまでと変わらず「島」をテーマにした様々なジャンルの多彩な内容の作品です。(主催者)

 

死生観をテーマにした作品が集まったのは偶然・もしくはコロナ禍という時代的背景があったのが原因のようです。

「このテーマを扱っているから残る・落ちる」ということはなさそうです。

宮古島の登場する作品が有利になる? 一般的な地方賞との違い

結論からいうと、作品の舞台が宮古島であるからといって有利になることも不利になることもありません。

 

「地名+賞」の名を冠したコンテストには、大きく分けて3つのパターンがあります。

 

①その地域在住・在勤・出身者などしか応募できない

②誰でも応募できるが、その地域にまつわる作品を募集している

③全国誰でも応募でき、テーマも自由なコンテスト

 

①のような公募は数多くあります。②に該当するのは、伊豆文学賞や角川武蔵野文学賞などでしょうか。③で有名なものでいうと、北日本文学賞や大阪女性文芸賞などがありますね。

 

なぜこのように分かれているかというと、それぞれ公募開催の目的が異なるからです。

 

①は、地域の文化振興を目的に開催されているものが多いです。②は、その地域に来てもらって地域活性化を図るPR目的が多く、③はコンテストの規模が大きく、主催の拠点がその地域にあるというケースが目立ちます。

 

宮古島文学賞は、小規模ながら③の区分に該当します。開催目的は、募集要項にもあるように

 

宮古島の文学風土は、古来、口承文芸や英雄叙事詩など独自の土壌と謳われ、今日まで  受け継がれてきました。

営々と流れる文学への思いを礎として、文芸活動の更なる振興を図り、島を渡る風と珊瑚礁に育まれる文学風土を海のまほろば、宮古から全国に発信することを目的とします。(https://miyakobunka.com/bungaku07/)

 

というもの。

 

主催者によれば、

「宮古島をPRするような内容を望んでいるわけではありません。『島』に住む私達の可能性は、いろいろな『島』の物語から得られるものだという考えのもと、実在の島でも架空の島の話でも良いということになっています。」

とのことです。

 

ぜひ、あなたらしい「島」の物語を書いて応募してみてください。

ライター
傘たん

公募ガイド社員。物語を書くと必ずバッドエンドになる。好きな武器はまきびしとクナイ。

出典: https://miyakobunka.com/bungaku07/

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