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ネットの海で物語る【第5回】チャンスは小説投稿サイトだけじゃない! SNSでの創作活動とそのメリット

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チャンスは
小説投稿サイトだけじゃない!
SNSでの創作活動と
そのメリット

ネット上には数々の小説投稿サイトがあります。その規模に差はありますが、少なくとも100以上のサイトが存在しています。
どこかで小説を発表したいと思うとき、X(旧Twitter)やInstagram、TikTokなどのSNSも選択肢に入れるべきだと私は考えています。

今回はSNSに関する事例を紹介しつつ、各種SNSで創作活動をするメリットを話していきます。

作家はSNSをしない方がいい?

私は創作活動を始めてから、それまで使っていた個人用アカウントをゆっくりと創作用のアカウントに変えていきました。それまで介護に関わるニュースについて呟いたり、好きなミュージシャンの情報を集めたりしている雑多なアカウントだったので、創作活動を始める前から繋がっていたフォロワーさんは「こいつ急になにか書き始めたぞ……?」と感じていたかもしれません。ありがたいことに、今も活動を応援していてもらっています。

さて、私の体感の話ではございますが、作家さんがアマチュア作家に向けた指南書やコラムを読んでいるとX(旧Twitter)を代表に「SNSなんてするな」という意見が多いです。私もこの意見を否定しません。SNSでの発言はいつだって炎上リスクを伴うものですし、なにより大切な時間を際限なく奪っていきます。しかし、多くの人間や企業がSNSを利用する昨今では、捨て置けないチャンスもまたSNSに転がっているのです。

SNSと公募

意外かもしれませんが、SNSでの投稿が条件の公募は驚くほどに多いです。主催側からすると応募者の投稿がそのまま自分たちの宣伝にもなるし、コンテストやキャンペーンの拡散にも繋がるからと考えられます。公募の種類も多岐にわたり、川柳・俳句・短歌・キャッチコピー、体験談やエッセイなどのエピソード、フォトコン、140字以内の短文のものがほとんどですが小説の募集もあります。テキスト系はXに多いですが、フォトコンはInstagramで開催されているものが多い印象です。 魅力的なのは、応募のしやすさです。住所や氏名等の個人情報を入力するのは受賞したときだけですし、複数作の応募も気軽にできます。

書籍収録の可能性がある公募もあります。最近ですと「54字の物語」や「10文字ホラー」がそうでしょうか。どちらも公募ガイドで企画連載中の氏田雄介先生の編集・企画ですね。

単著を出すような公募はさすがにありませんが、チャンスがたくさん転がっています。かくいう私もX限定で募集されていた川柳の公募で大賞を受賞し、現金5万円をいただきました。ライトに創作活動を楽しみたい人にSNS公募はうってつけです。

バズれば書籍化だって夢じゃない

SNSでのチャンスは公募・コンテストだけじゃありません。継続的に作品がバズることで、単著の出版やメディア化をするケースも多数存在します。 またまた公募ガイドで企画連載している先生のお話になってしまいますが、神田澪先生がそうです。X(旧Twitter)・TikTokで140字の超短編小説の投稿を続け、現在Xのフォロワーは12万人を超えています。書籍は3冊発売されているほか、作品の楽曲化、テレビドラマ化など多岐に渡る活躍をされています。 デビュー作の「最後は会ってさよならをしよう」は私も拝読しましたが、本当に素晴らしい作品でした。

神田澪先生のほかにもXだと 方丈海先生、 TikTokですと東真直先生のご活躍もよく知られていると思います。 超短編小説での書籍化を目指す方は、ぜひ参考にしてみてください。 お三方以外にもSNSでの発信が実を結び、メディアミックス等に繋がった方はたくさんいらっしゃいます。並々ならぬ努力と継続力が必要なのは、語るまでもありませんが。

SNSから仕事に繋がることもある

SNSでの発信はたくさんの人に届きます。ふとしたことがきっかけで自分の発信が目に入り、仕事に繋がることがあります。私も小説投稿サイトの更新をXでポストする……ということをよくするのですが、そのことがきっかけでお仕事をいくつかいただいています。SNSは仕事の窓口にもなり得るのです。このお仕事については、また別の機会に詳しく話せたらと思います。

以上、SNSで創作活動をすることで得られるチャンスをご紹介しました。 小説投稿サイトの多くは「小説を書く人」と「普段から小説を読む人」を繋ぐものです。 SNSでは普段から小説を読まない層に届く可能性があるのもメリットのひとつと言えるでしょう。

もちろん、SNSを利用することにはデメリットもあります。 本来なら関わらなくて済んだはずの思わぬ対人トラブルに巻き込まれたり、詐欺被害に遭ってしまったり、誹謗中傷で心を病んだりする人だっています。次回は、そのデメリットについてお話させていただくとともに、SNSの活用方法をご紹介します

※次回は9/13(水)更新予定です。


■profile
蜂賀三月 (はちが みつき)
小説家。ショートショート、児童書、YA小説をメインに執筆活動を行う。著書に『絶対通報システム~いじめ復讐ゲームのはじまり~』(スターツ出版)、 短編小説収録『5分後に奇跡のラスト』(河出書房新社)など。小説情報メディア 「WebNovelLabo」 を運営。

Amazonのアソシエイトとして、㈱公募ガイド社は適格販売により収入を得ています。