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ネットの海で物語る【第10回】小説投稿サイトの特徴を見極める 1/2

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ネットの海で物語る
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小説投稿サイトの特徴を見極める

いつも読んでいただきありがとうございます。蜂賀三月です。
今回で『ネットの海で物語る』の連載も第10回となりました。
2週間に1回、色々な方々に向けてエッセイを書くというのもなかなかに貴重な経験だと、あらためて感じています。

さて、だいたいここまでの話は私が小説を書き始めて1年くらいの出来事です。
それまでは短編小説をがむしゃらに書いていたのですが、より「文章の活動を広げたい」「小説家になりたい」と考えたとき、長編小説への挑戦は避けられないものでした。

短編小説での単著は難しい

ショートショートや短編小説だけで単著を出すような作家さんは今でも限られています。 短編小説の公募からアンソロジー本への収録はあっても「自分だけの本を出す」部分に関してはものすごくハードルの高い分野です。

そのこともすでに肌で感じていたため、苦手意識があった長編小説も書くべきだと判断しました。それに伴って「どんな長編小説を書くか」を決めなければいけません。

短編小説では色々なジャンルを書いてきました。
短期間で様々なジャンルに挑戦できるのは短編小説のメリットでもあります。
そのなかで手応えのあったジャンル、受賞した作品の傾向、自分が楽しく書いていけるものを見ていきます。
公募の記録とにらめっこしながら、結論を出しました。
自分は児童書、ティーンエイジャー向けの作品に適正があるのではないか、と。

そうと決まったら、次は「どんな場所で書くか」を決めなければいけません。書く場所は小説投稿サイトにしました。長編を書きあげる自信がなかったので、連載を始めてしまったら意地でも完結させなければいけないような状況に自分を追い込むことにしたのです。 私は小説投稿サイト「野いちご」を選択し、初めての長編でコンテストに応募しました。そのコンテストで受賞はできませんでしたが、結果発表ページで「特に印象に残った作品」として講評をいただくことができました。そのときの講評を活かし、同サイトのコンテストに再度応募をして書籍化デビューと相成りました。

これは「自分の分析」そして「小説投稿サイトの特徴」を知っていたからこそ達成できたと言えます。

小説投稿サイトに存在するチャンス

小説投稿サイトには大雑把に言うと2種類の書籍化チャンスがあります。

・小説投稿サイトに投稿した作品が出版社(編集者)の目に留まり、書籍化の打診がくる。
・小説投稿サイトで開催されているコンテストで入賞し、書籍化のチャンスを得る。

どちらのチャンスをメインにするかで戦い方や選び方も変わりますが、どちらにせよ各小説投稿サイトの特色を知っていて損はありません。
簡単なものではありますが、各小説投稿サイトの特徴を共有します。
なお、毎度のことながら蜂賀個人の分析や考えをたっぷりと含んでいますので、鵜呑みにはしないでくださいね。

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■profile
蜂賀三月 (はちが みつき)
小説家。ショートショート、児童書、YA小説をメインに執筆活動を行う。著書に『絶対通報システム~いじめ復讐ゲームのはじまり~』(スターツ出版)、 短編小説収録『5分後に奇跡のラスト』(河出書房新社)など。小説情報メディア 「WebNovelLabo」 を運営。

Amazonのアソシエイトとして、㈱公募ガイド社は適格販売により収入を得ています。